“心の健康”に効果的な「日記の書き方」
治療の進捗管理に役立つ
今セラピーを受けているなら、ジャーナリングは日ごと、週ごとの自分の様子や変化を観察するのに便利であり、キャンベルいわく、自分がとくに改善したいと望んでいる特定の行動にコミットしやすくなるという。「ジャーナリングのプロセスを通じて、過去に書いた文章から過去の自分を振り返ることができ、自分のパターンに気付くことができるでしょう」とキャンベル。 また、ジャーナリングはセラピーのセッションで話した内容を正確に振り返るために活用することもでき、それに対する自分の感情を整理するのにも役立つとロペスは付け加えている。 もう一つの利点は? いつか、自分が書いたことを振り返って、そこから自分がどれだけ成長したかを祝福できること。
自分に対する思いやりが深まる
精神的な問題を抱えている場合にも、単に気持ちが滅入っている場合にも、ネガティブなセルフトークや自分に対する羞恥心、恥を抱いてしまうのはよくあること。自分にやさしくすることは難しいかもしれないが、専門家いわく、自分を思いやる練習が後で大きな効果を発揮するという。学術誌『American Journal of Speech-Language Pathology』に掲載された最近の研究では、マインドフルネスの実践としてジャーナリングを毎日続けると、自分に対する思いやりが深まっていくことが証明された。また、看護師を対象に行われた別の研究でも、ジャーナリングによって自分の気持ちに対する共感力が増し、仕事の疲れを管理するのに役立つと結論付けられている。
メンタルヘルス向上のためのジャーナリングの始め方
幼少期の日記に心情を吐露したことがない人も、心配することはない。ジャーナリングとは、単にスマホやノートに書き留めたり、特定のプロンプトに応えてインスピレーションを得るという程度であって構わない。 ジャーナリングのやり方に“正しい”も“間違い”もないけれど、キャンベルが言うには、個人的なプロセスであるべき。 「一番自分らしい方法でジャーナリングを始めることをお勧めします。紙とペンで書くのが好きな人は、そのスタイルで始めてください。メモアプリに入力するのが好きな人はそれで構いません。どちらがいいかわからなければ、両方のスタイルを試してみましょう。冒険心のある人は、ノートパソコンやタイプライターも試してみるといいでしょう」とキャンベル。 メンタルヘルス向上のためのジャーナリングは、完全にパーソナルなものであるべき。また、自分の人生の出来事をすべて記録しようとプレッシャーに感じたりする必要もない(あなたが望まない限り) ジャーナリングを朝のルーティンに取り入れるにしても、寝る5分前にフリーライティングを楽しむにしても、まずはゆっくり始めることを専門家は勧めている。「ジャーナリングが初めての人は少しずつ始めていき、自分に寛容でいることを忘れないでください。初めはほんの数分ほどを書く時間に割り当て、その習慣が身に付いてきたら徐々に時間を増やしていきます。重要なのは、あなたが継続できるジャーナリングのやり方を見つけることです」とロペス。また、時間をかけてこの習慣を定着させるためには、自分のペースを守り、できるだけ簡単に取り組める方法で実践すること。