レバノン越境作戦の映像公開 限定作戦中のイスラエル軍
テルアビブ、イスラエル、10月8日 (AP) ― イスラエル国防軍は10月8日、レバノン南部で作戦行動に就くイスラエル軍部隊の映像を公開した。 同国防軍によると、部隊はイスラエルと国境を接するレバノン南部一帯の「シーア派武装組織ヒズボラの拠点に対する限定的攻撃」を実施しているという。 公開された映像には、発見された弾薬やトンネルの立坑などが写っている。 部隊はこれまでに「数百人のテロリストを殺害し、数カ所の地下トンネルや数十か所のインフラ施設を取り壊し、国境沿いに数百の武器を埋め込んでいた戦闘施設を発見、破壊した」という。 ガザ戦争勃発から1年。イスラエル軍は、国境を挟んで武力衝突を繰り広げてきたヒズボラに対し、レバノンに新たな戦線を開いた。 イスラエルはまた、先週の弾道ミサイル攻撃に対して、イランを攻撃すると宣言している。 イスラエルは、先週に開始されたレバノン南部での地上侵攻拡大にあたって、ヒズボラに対する限定的作戦に予備の第146師団を投入した。 予備師団投入に先立ってイスラエルは、国連平和部隊司令部がある沿岸部の町ナクーラを含むレバノン南西部の十数か所の町と村の住民に対して、避難するよう警告した。 イスラエルはまた、2006年のイスラエル―ヒズボラ戦争後に国連が設定した非武装地帯の北側に住むレバノン人も含め、南部一帯の住民に対して避難を呼びかけている。 ヒズボラに1年にわたるロケット攻撃を止めさせ、国境地帯から避難を強いられている数万人のイスラエル国民が、故郷に戻れるようにするのが今回の越境作戦の目的だと、イスラエルは説明している。これに対して、ヒズボラはガザでの停戦が成立するまで攻撃は継続すると反発。 9月中旬から激化した戦闘で、100万人以上のレバノン人が住む家を追われている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)