シンク備え電源も キャンピングカーで生活可能な便利内装開発 滋賀の自動車販売会社
災害時のシェルター(避難場所)にも活用できるキャンピングカーの内装キットが注目を集めている。車の改装や販売を手がける「グッドサン」(滋賀県愛荘町中宿)が先月発売した「GSワゴン」。シンクを備え、携帯ガスコンロ、ポータブル電源、電子レンジなどが収納できる。社長の谷口寿一(ひさかず)さん(51)は、「キャンプや車中泊はもちろんだが、地震や台風、豪雨など災害時にも活用してもらえる」と話している。 【写真】愛好家のオフ会に集まったキャンピングカー ■能登半島地震きっかけ 「高齢の男性が軽自動車の中で1週間以上も寝ているというニュースを見た。相当悲惨な生活で、社会貢献という意味でキャンピングカーを活用できないかと考えた」 今年1月1日に最大震度7を記録した能登半島地震。谷口さんがキャンピングカーの内装キット「GSワゴン」を開発するきっかけだった。 キットは上下が分離でき、全体の寸法は高さ約93センチ、幅約86センチ、奥行き約38センチで、価格は約23万円。シンクを備え、携帯ガスコンロなどのほか調味料、食品調理器具などの収納スペースもある。 コンパクトな軽自動車に搭載できるやや小さめの「GSワゴン ショート」(高さ約41センチ、幅約57センチ、奥行き約36センチ)もある。ともに車内だけでなく屋外でも使用できる。 ■貸し出しの予定も 「もともと、もの作りが大好き」という谷口さん。車の板金と塗装を専門にしていたが、数年前から車の内装を手掛けるようになった。 大工の親戚と組んで、日本建築の良さを生かした特別仕様のキャンピングカーを発売した。木のぬくもりがあり、サブバッテリーシステムを搭載して家電製品を使うこともできる。その延長線上に「GSワゴン」シリーズがあるという。 谷口さんは「GSワゴンは荷台のある車なら車種を問わず、どんな車にも対応できる」といい、「今後は災害時の避難所として、GSワゴンの貸し出しも進める予定」と話している。 問い合わせは、グッドサン(0078・6041・0191)。
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