ブレイブルーパス運営の異色な男たち ラグビーとは無縁の社長が経営立て直し
■裏方は少数精鋭 元レジェンドも
東芝ブレイブルーパスの裏方、運営に携わる部門は荒岡氏の下、4つの組織に分けられている。しかも、驚くのが荒岡氏を含めてスタッフはわずか14人。多いところは50人を超えるチームもあるなか、ブレイブルーパスは少数精鋭だ。その事業スタッフには、笠井建志氏(48)、釜澤晋氏(53)、増田慶介氏(36)、望月雄太氏(43)など多くのOBたちが名を連ねている。 そのなかに、今シーズンからあの「レジェンド」の姿も。元日本代表フルバック松田努氏(54)だ。 松田氏は引退してからトップチームに関わることなく東芝社員として工場勤めをしていたが、今年10年ぶりに裏方として戻ってきた。松田氏の天性の愛されキャラは54歳になった今でも健在だ。松田氏の復帰は選手にも良い影響を及ぼしている。 リーチ マイケル選手 「(松田が)帰ってきたことによって、選手がより信頼できる。僕と松田さんがラグビーをやっててロッカーが隣りだったので、松田さんがいると僕も安心します」 とにかく松田がいると場が和むのだ。この日はOB広瀬俊明氏とリモートで打ち合わせ。事業スタッフには、元選手が多い。時折ファンにはたまらないOB会の様相を見せる。この日はアンバサダーの大野均氏との打ち合わせ。 大野氏 「やっぱり松田さんがいることによって周りの人の反応も違いますし、事業部としてもすごく心強い存在ですね」 仕事を終えた松田氏、自転車に乗って帰宅するのかと思いきや、颯爽と走って向かった先は、東芝工場内にある人工芝のグラウンド。夜に毎週1回、子ども達を見ている。 松田氏 「これはルーパスアカデミーというルーパス塾の小学校5・6年生がまず練習して、その後中学生というように事業運営部の仕事の一環です。僕は一応責任者という立場で、実際の指導はルーパスのOBの皆さんが指導してくれるので内容だとかそういうところを考えたりしています」 ラグビー界のため次の世代を育てる、それも松田氏の仕事だ。 54歳の強力なオールドルーキーが加わったブレイブルーパス・フロント陣。チームと裏方が強固な一枚岩となりリーグワンという海を突き進む。今シーズン、目指すのは連覇。驚きのアイデアと戦略で、ラグビー界を盛り上げていく。 ■ラグビーウィークリー ■ジャパンラグビー リーグワン 2024-25 試合日程
テレビ朝日