【ABC特集】「家がない」「性犯罪に巻き込まれた」・・・悲痛なSOSに向き合う不動産会社の女性社長に密着 居住支援の“いま”
(保育園の男の子)「僕のママが来た!ママ!」 上山さんもシングルマザー。この日は珍しく、夕方に仕事が終わり、次男の翔くん、長女の結弓ちゃんがいる保育園へお迎えに行けました。上山さんは母子家庭で育ちました。自身もまた離婚を経験し、いま、3人の子を育てています。
(記者)「子どもたちとの時間を作るのって大変ですか?」 (上山社長) 「めっちゃ大変で。私なんかずっと仕事してるから、いつも帰りが夜8時じゃないですか。帰ってきたらお風呂入れて寝かすだけ。休みが水曜日だけなんで、その日昼からだけ外にプール出して。バーベキューを外でして」 上山さんには、重い発達障害を抱えた15歳になる長男もいます。長男が発達障害の診断を受けたとき、上山さん自身も、その特性があることが分かったそうです。 (上山社長) 「私、掃除もできないんですよ。ほんまにADHD(注意欠陥・多動症)やからね」
父親の遺品から見つかった、上山さんが小さい頃の写真が4枚、自宅に飾られています。 (上山社長) 「育った家庭は変わった感じですよね。途中でお母さんいなくなって、で、またお母さんとこに行って、いろいろあってみたいな・・・」 中学の頃、家を飛び出し、1人でアパート暮らしをしていた時期もありました。助けてくれたのは近所の人たちだったといいます。 (上山社長) 「もうめちゃくちゃ母親大っ嫌いで、めっちゃいややったけど、今は気持ちがめっちゃ分かる。一緒の道をたどってるじゃないですか。離婚もして、子どもも3人産んで。ちょっと障害があるかなって。それを育てたという尊敬しかない、今は」
6月下旬。引っ越し作業に追われる家族を、上山さんが訪ねました。予期せぬ事件に遭い、家を出るしかなくなった、あの親子です。上山さんに勧められた部屋への入居を決めました。 家賃はこれまでと変わらないのに、部屋は広くなり、きれいにリフォームもされています。
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