【ABC特集】「大阪でガンガンやりたい放題でしょ」 悪質ホストクラブの「売掛」問題 主要店での全廃方針を受け”ホストの闇”が東京・歌舞伎町から大阪・ミナミへひたひたと忍び寄る
女性客がホストクラブから支払い能力を超えた高額請求を受けるトラブル、いわゆる「売掛問題」が相次ぎ、東京・歌舞伎町の主要なホストクラブでは4月から「売掛」が全廃されることになっています。この影響で、ホストクラブが下火になるのではないかという予測がある一方、大阪・ミナミには約200軒のホストクラブがあり、いまなお新たな出店が続いています。ミナミで話を聞いてみると・・・ (ミナミの現役ホスト) 「半年前くらい前から歌舞伎町のグループさんが参入されてはるとか、でっかい店ができたりとか、めっちゃ聞きます。盛り上がっているなーという感じです」 なぜ歌舞伎町のホストがミナミに進出しているのでしょうか。その背景に迫ります。
「ホストにお金=愛情と言われた」
去年、国会でも問題視された悪質ホストクラブの「売掛問題」。「売掛」とはいわゆる「ツケ払い」のことで、手持ちがなくても後からまとめて払えばOKというシステムのことです。ただホストの場合、客が支払えない時はホストの給料から天引きされてしまうため、ホストたちは厳しい取り立てをするといいます。
東京都内に住む、20歳のめいさん(仮名)も「高額な売掛」に苦しめられた1人です。 (めいさん) 「かわいいとか、好きかもとか、普段言われないようなことをさらっと言われるので」 「ホストを辞めたら一緒に焼鳥屋さんしようとか、そういう話をされて。両思いだと思ってたし」 初めてホストクラブに足を運んだのは18歳の時。小さい頃から児童養護施設で育ったというめいさんは、自分ひとりを特別扱いしてくれる「ホストと過ごす日常」に、あっという間にのめりこんでいきました。 (めいさん) 「ホストに行けば愛情がもらえると思ってて。ずっと愛がほしくてしょうがなかったから」 「自分だけを見てくれる愛がほしかったです」 「ホストにお金=愛情と言われたことがあって」 ほかの女性客よりたくさんのお金をつぎ込むことで、意中のホストに振り向いてもらいたい・・・「愛の代償」はまたたく間にふくれあがったといいます。 (めいさん) 「売掛が去年の9月、10月くらいに160万円くらいあるって言われて。催促がどんどん来るようになって」 支払いに困っためいさんは、路上売春などでお金を稼ぎましたが支払いが追いつかず、歌舞伎町の支援団体で援助を受け、いま生活を立て直している最中です。
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