「残業はNG」なのに、仕事量は増えている…仕事を効率よく「短くやる」には?<5つの原則>を経営のプロが解説
2024年4月から、建設業・ドライバー・医師の時間外労働の上限規制が適用されました。働き方改革が進められる一方、「会社は『残業を減らせ』と言うけれど、仕事量は増えるばかり…」と悩む方もいるのではないでしょうか。そのようななか、F6 Design株式会社 代表取締役の山本大平さんは「限られた時間で多くのタスクを片付けるためには、『結果』を出すための最短ルートをたどることが大切」と話します。今回は、山本さんの著書『「すぐやる」よりはかどる!仕事を「短くやる」習慣』より一部引用、再編集してお届けします。 【書影】やることがたくさんある人のための時短のコツ。山本大平『「すぐやる」よりはかどる!仕事を「短くやる」習慣』 * * * * * * * ◆時間はないのに、やることはたくさんある 日本のサラリーマンは、たくさんのタスクを抱えて、追われるような毎日を送っています。 働き方改革によって、多くの会社で「残業はNG」という風潮が高まったことも、そうした傾向に拍車をかけています。 会社や上司から、「労働時間を減らせ」とか、「残業はするな」と厳しく指示されながらも、仕事量は逆に増える傾向にあります。 「残業はするな」→「仕事量は増やせ」 こうした矛盾に直面して、「一体、どうすればいいのか……」と困惑している人も多いのではないでしょうか?
◆働き方改革 私は3年前に『トヨタの会議は30分』(すばる舎)を出版して、最速で成果を出すためのビジネスコミュニケーション術を紹介しました。 その後、コロナ禍によるリモートワークの普及や働き方改革の浸透によって、日本のサラリーマンを取り巻く環境は劇的に変わっています。 その象徴的な変化のひとつが、多くの企業で、「働く時間は減らせ」→「仕事量は増やせ」という傾向が強まっていることです。 働き方改革とは、働く人が自分の事情に応じて「柔軟で多様な働き方を自分で選択できるようにすること」を目的としていますが、現時点では労働時間の短縮と有給休暇の消化ばかりに注目が集まり、最前線で働いている人たちが直面している困難には、具体的な打開策を見いだせていないのが現状です。 時間はないのに、やることはたくさんある。 この状況を乗り越えるために、戦略コンサルタントの視点から実践的な解決策を提案したい……と考えたことが、私が本記事の執筆を決めた一番の理由です。