J1とJ2クラブが狙う? J3で輝く若き逸材10人。恐怖と希望の移籍市場、夏の“個人昇格”はあるのか?
いよいよ後半戦に突入した明治安田J3リーグでは、今季からJ2昇格プレーオフが新たに導入されたことで、シーズン終盤にかけてより一層の激戦が予想される。そんな中、今後の活躍次第ではJ1やJ2のクラブの争奪戦が必至となる選手も出てくるはずだ。今回はJ3で輝く23歳以下の逸材10人を紹介する。※成績は8月8日時点
世代別のナイジェリア代表経験のある背番号10
MF:オタボー・ケネス 所属クラブ:いわてグルージャ盛岡 生年月日:2002年5月13日(22歳) 2024リーグ戦成績:23試合4得点1アシスト 現在J3で最下位に位置するいわてグルージャ盛岡でチーム得点王の4得点を挙げているのが、MFオタボー・ケネスだ。チームで背番号10を背負う22歳のMFは盛岡の復調の鍵を握るかもしれない。 ナイジェリア出身のケネスは高知中央高校への進学を機に来日。高校卒業後、2021年に盛岡に加入となった。同年4月11日に行われたJ3第5節のヴァンラーレ八戸戦の途中出場でJリーグデビューを果たすと、天皇杯1回戦の大山クラブ戦にスタメン出場を果たし、プロ初ゴールを含む2ゴールを記録した。 それからしばらく出場機会はなかったが、チームがJ2に昇格した翌シーズンには、3月20日に行われた第5節の栃木SC戦でJ2デビューを果たすと、7月10日のV・ファーレン長崎戦でJリーグ初ゴールを記録。出場機会も徐々に増えていき、プロ2年目のシーズンはJ2で19試合に出場したが、チームは1年でのJ3降格が決まった。 プロ3年目の昨季はJ3で30試合に出場し、キャリアハイとなる6ゴールを記録。今季も開幕戦からスタメンに名を連ね、ここまで公式戦の全試合に出場中である。チームは苦しんでいるものの、ケネスは両ウイングにセンタフォワード、シャドーなど様々なポジションで奮闘中だ。 U-17ナイジェリア代表にも選出されたことのあるこの逸材は、抜群の身体能力と高いテクニックを持ち合わせている。長いリーチを活かしたキープ力は魅力的で、高校時代はボランチだったということもあり、ゲームメイクやチャンスメイク能力にも秀でている。盛岡が最下位を脱出する鍵はこの選手の活躍なのかもしれない。