J1とJ2クラブが狙う? J3で輝く若き逸材10人。恐怖と希望の移籍市場、夏の“個人昇格”はあるのか?
両利き!? 松本山雅FCを支える攻撃的サイドバック
DF:樋口大輝(ひぐち・だいき) 所属クラブ:松本山雅FC 生年月日:2001年9月10日(22歳) 2024リーグ戦成績:19試合5得点3アシスト 左右両方のサイドバック(SB)をこなすDF樋口大輝は松本山雅FCで輝く逸材の1人だ。松本の下部組織に在籍していた経歴もある樋口は、専修大学在学中の2023年に松本の特別指定選手に認定され、2023シーズンの第17節FC琉球戦でJリーグデビュー。同シーズンは4試合に出場している。 2024シーズンから正式に松本の一員となると、開幕戦のテゲバジャーロ宮崎戦に左SBで先発出場。15分にこぼれ球を押し込んで、今季のチームファーストゴールを記録した。樋口にとってこれがJリーグ初ゴールだった。 シーズン序盤は左SBで出場することが多かったが、第16節から右SBで主力に定着。第17節のアスルクラロ沼津戦からSBながら3試合連続ゴールを奪うなど、その攻撃能力を遺憾なく発揮。DFではあるが、ここまで5ゴール3アシストと得点への関与も多く、攻撃的なプレーは松本のスタイルに合っていると言えるだろう。 もともとはFWの選手で、中盤でもプレーできるその攻撃センスは彼の持ち味だ。前への推進力はもちろんのこと、左右両方の足で正確にクロスも上げることができる。また、ヘディングも強く、SBの選手としては申し分ない。サイドを駆け上がる松本の逸材に今後も注目だ。
決定力十分の万能型FW! 大宮アルディージャの未来を背負う男
FW:藤井一志(ふじい・かずし) 所属クラブ:大宮アルディージャ 生年月日:2001年9月30日(22歳) 2024リーグ戦成績:21試合6得点4アシスト 東海大学出身の藤井一志は特別指定選手を経て、2024年に正式に大宮アルディージャへ加入。Jリーグデビューは今季J3開幕戦のヴァンラーレ八戸戦で、出場からわずか5分後に初アシストを記録している。3月20日に行われた第4節のSC相模原戦では絶妙な抜け出しでGKと1対1となると、冷静にゴールに流し込んでJリーグ初得点を奪った。 その後もスタメン出場する機会が多く、4月27日のFC今治戦では1ゴール2アシストの大活躍でチームの勝利に貢献。また、5月3日の第12節ガイナーレ鳥取戦では初の複数得点(2ゴール)を記録し、大卒ルーキーはJ3首位を快走する大宮の原動力になっていると言ってもいいだろう。 東海大学時代は背番号10を背負い、チームの攻撃を支えていた。得点能力に優れている藤井だが、ドリブルやチャンスメイクも得意な万能型のアタッカーで、自らゴール前までボールを運ぶことができ、尚且つフィニッシュ精度も抜群だ。大卒ルーキーながら、ここまで6ゴールを奪っているのは不思議ではない。杉本健勇と2トップを組むこの逸材は、今後の大宮を背負う存在になることだろう。