吉野家が美容に本格参入! ダチョウのオイルに力を入れる理由
また、バリア機能をアップさせて、ハリやツヤのある肌へと導く「グラマラスエイジングクリーム」、美肌の湯で有名な山口県「湯田温泉」の温泉水とオーストリッチオイルをブレンドした「モイスチャーマスク」をラインナップしています。モイスチャーマスクには、十数種類の温泉水にオーストリッチオイルを1滴垂らし、反応が大きかった温泉水を配合しました。
ほかに公式サイト限定商品として「ハンド&ボディミルク」があります。これは、吉野家の従業員の多くが手荒れで悩んでいたことから開発された商品です。オーストリッチの羽根から採れるオーストリッチケラチンと、オーストリッチオイルを配合し、99%以上天然由来成分になっています。 元々従業員の声から生まれた商品ですから、飲食店の方が使うことを想定して、無香料にしたのも弊社ならではのこだわりです。
また、手荒れに悩む吉野家の従業員に使えるように、「ハンド&ボディミルク」の大容量タイプを全国の吉野家の店舗に置いています。従業員の方が実際に使用して、「すっと肌になじみ、しっとり感が持続する」「においがないから使いやすい」などの 感想を寄せてくれているところなので、お客様の声と合わせて、今後の商品開発に生かしていきたいと考えています。
今後も広がり続けるオーストリッチの可能性
ー飲食業がベースの御社ならではのスキームですね。異業種からの参入で苦労した点は何でしょう? 練木: 正直、食のイメージが強い企業ですので、皆様に受け入れていただくために、今も試行錯誤中です。ただ、吉野家ホールディングスでは美容と健康は表裏一体だと考えていますので、オーストリッチの良さをぜひ多くの方に知ってもらいたいと思っています。
ー今後の展望を教えてください。 辻: 今回、オーストリッチオイルについてお話をしましたが、私たちはオーストリッチのすべての部位を無駄なく有効活用することを考え、食肉としての取り扱いも行っています。 しっとりと柔らかく、臭みやクセもないオーストリッチミートは、高タンパクでありながら、低脂肪、低カロリーで、鉄分やビタミンBなどの栄養成分も豊富です。また分析の結果、イミダゾールジペプチドであるアンセリンを多く含んでいることがわかり、2023年には「SPEEDIA オーストリッチミート もも肉」が、一時的な疲労感を軽減する機能があることを謳った機能性表示食品として、消費者庁に機能性表示が許可されています。 また、全国に約400店舗ある吉野家のクッキング&コンフォートの店舗では「オーストリッチ丼スープ添え」を販売していますし、今後もさまざまなメニューを展開していく予定です。今後、オーストリッチミートは、吉野家にとって牛肉、豚肉、鶏肉に続く「第4の肉」になると考えています。