吉野家が美容に本格参入! ダチョウのオイルに力を入れる理由
吉野家が見つけたオーストリッチオイルの美容効果
ーオーストリッチオイルには、実際どのような美容効果があるのでしょうか? 辻: まず、オーストリッチオイルは人間の体温と融点が近いため、肌なじみが良いことが挙げられます。多くの動物性の油脂は、肌にのせても溶けません。融点が高いので人の体温よりも高い温度でなければ液体にならないからです。しかし、オーストリッチオイルは肌にのせると溶けていきます。 また、オーストリッチオイルは、構成する脂肪酸の種類が、人の皮脂に似ていることも特徴です。人の皮脂は、肌から水分が蒸散しないように保湿する働きがあります。オーストリッチオイルにも同じ働きが期待できるわけです。 実際にオーストリッチオイルを塗布前後で比較した場合、無塗布のときよりも水分蒸散量(角質を通して揮散する水分量)が抑えられ、肌の水分量がアップすることもわかりました。
そしてもっとも注目すべきは、美肌成分の浸透を促進する効果です。化粧品にはさまざまな美容成分が配合されていますが、それらがどのくらい皮膚へ浸透して効果を発揮するのかはあまり調べられていません。そこでスピーディアでは、オーストリッチオイルと組み合わせることで、どんな美容成分が浸透しやすくなるのかを調査しました。 たとえば、オーストリッチオイルを肌に塗布した後に、脂溶性ビタミンC誘導体やタイプⅠコラーゲン、セラミド様物質などをなじませると、美容成分の肌への浸透量が増加することが、人の皮膚切片を用いた実験で証明されました。 特に顕著だったのが、抗シワ成分として注目を集めるナイアシンアミドに対して約23倍という高いブースター効果があったことです。(フランツセルを用いた試験管内データ)
ーそのオーストリッチオイルをすべての商品に配合しているとのことですが、商品ラインナップを教えてください。 練木: まずオーストリッチオイルの浸透促進効果を生かしたのが「グラマラスブースターオイル」です。洗顔後、最初に肌に塗布することで、その後につける化粧水や美容液の美容成分を肌へと浸透しやすくします。 また、オーストリッチオイルによる浸透促進効果の高い油溶性ビタミンC誘導体VC-IPも配合しています。この商品は顔だけでなく、髪やボディにも使用できる万能オイルになっています。