【Q&A】新型コロナ「第4波」の特徴は?
「いまの状況はいわゆる第4波と言って差し支えないと思う」――。政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は4月14日、衆院内閣委員会でこう述べ、国内での感染状況が新たな局面に入ったとの認識を示しました。日本ではこれまでに3回の大きな“感染の波”を経験しました。これまで感染拡大した時期を振り返りながら、「第4波」の特徴を見てみましょう。
Q:感染の“波”とは?
一般的に、メディアなどでは感染確認者の数が急激に増えたヤマのことを「波」と表現しています。図表をご覧ください。新規陽性者数が多くなった時期が4回あることが見てとれます。2020年4月下旬ごろを頂点とする波が「第1波」、8月上旬~中旬ごろを頂点とする波が「第2波」、21年の1月を頂点とする波が「第3波」、そして、4月上旬から再び急拡大の傾向に入っているのが「第4波」です。
Q:「第1波」の特徴は?
国内では20年1月16日に初めての感染者が確認され、2月には初の死者が出ました。そして3月の、特に下旬以降に感染者が急増しました。3月27日には全国での1日の新規感染報告者数が初めて100人を超えます。 当時の安倍晋三首相は4月7日の会見で、「医療現場はまさに危機的な状況。もはや時間の猶予はないという決断に至った」などと述べ、東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の計7都府県を対象に、新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)に基づく「緊急事態宣言」を発出。その後、対象地域は全国に拡大されました。
Q:「第2波」の特徴は?
1回目の緊急事態宣言では幅広い職種に対し休業要請がなされ、また「人と人との接触機会、8割削減」なども呼び掛けられ、新規感染者は一時的に減少しました。 しかし、次第に再び感染者が増え始めます。「第2波」です。接待を伴う飲食店など繁華街での感染例が多く報告され、そこから感染が全国に広がっていったことが政府のコロナ分科会でも指摘されています。この時期は、若い世代の感染者が多かったのが特徴です。 第2波の感染者数は8月上旬~中旬をピークに減少傾向に入りました。しかし、第1波の時のようなには下がり切らず、「下げ止まり」状態が続きました。 クラスター(集団感染)発生の場も、繁華街や病院だけでなく、職場や会食の場など多様に。そして、10月下旬から再び全国的に感染者が増加。この「第3波」では、幅広い地域・年代層に感染が広がっているのが特徴です。東京都では最も多い感染経路が「家庭内感染」となりました。