【初心者向け】電装系DIYの第一歩、ギボシ端子の取り付け方
使う道具
端子に種類があるように取り付け工具にも違いがあります。裸圧着端子用、絶縁被覆付圧着端子用、オープンバレル端子用(形状が特殊な旗型端子は別になります)があり、共用はできないので必ず専用品を使います。ただ専用品と言ってもDIYなら端子の圧着だけでなく配線のカット等もできる電工ペンチで十分です。 電気工事士といったプロは作業性と精度の面から特定の種類の端子の圧着しかできない圧着工具を使うので、こだわり派は圧着工具を買いたくなるかもしれませんが注意が必要です。 電気工事で多用されるクローズドバレル端子は構造がシンプルでサイズも種類が少ないため、1つの圧着工具でほとんどの場面に対応できます。一方オープンバレル端子は大量生産の工場で使われることが多く、その多様なニーズに合わせるためサイズが非常に多彩です。一般的に出回っているオープンバレル端子用圧着工具は、電気工作における細い配線用であることが多く、バイクや車に使われている比較的太いサイズには対応していないものは少ないのです。あったとしてもかなり高価なことがほとんどなので、DIY程度なら電工ペンチが安価かつ安心なのです。ただ一口に電工ペンチといっても裸圧着端子用、絶縁被覆付圧着端子用があるので、必ずオープンバレル端子に対応したものであることを確認しましょう。各端子を含む自動車向けの補修用電装系部品を販売しているエーモンの製品なら、相性を含め問題なく使えることでしょう。 端子を圧着するためには、配線ケーブルにあるゴム製の被覆を剥く必要があります。この作業は電工ペンチでもできますが、専用のワイヤーストリッパーがあるとより作業性が上がるのでおすすめです。
配線ケーブル
端子とセットとなる配線ケーブルには太さがあります。これは流す電気の量によって決められ、太いほど多くの電気を流すことができます。 圧着工具で圧着する場合、端子のサイズで工具における圧着する位置を変えますが、電工ペンチでオープンバレル端子を圧着する場合、配線ケーブルの芯線の太さで使う場所を変えます。また被覆を剥く時も配線ケーブルの太さに合わせて使用場所を変えないと、うまく被覆が剥けなかったり、電気が通る芯線を切ってしまうので気をつけましょう。 配線ケーブルの太さは芯線の太さが基準となって分類されます。分類に使われる規格はいくつかあり、UL規格のAWGとJIS規格のSQがあります。AWGはアメリカで一般的に使われた規格でゲージとも言われ、AWG+数字で表記されます。この数字が大きくなるほど細くなり、例えばAWG17だと直径は1.15mmに相当します。SQはスクエアの略で芯線の断面積(mm2)を意味していて、数字+スケと呼ばれることが多いです。電工ペンチやワイヤーストリッパーに対応するサイズが書かれているので、そこを使って被覆を剥きましょう。