【迷走】「市長と議会は仲良くできないの?」新幹線駅前のホテル計画が難航 8200万円の損害賠償に発展 市民から早期建設、議会との歩み寄り求める声
長野県飯山市のJR飯山駅前のホテル建設計画が難航している。市長と議会の対立、事業者による損害賠償訴訟など問題が山積する中、12月14日に住民説明会が開かれた。市長は駅前へのホテル建設の必要性を改めて強調したが、建設の見通しは立っていない。参加者からは早期建設を求めたり、市長と議会の歩み寄りを望んだりする声が上がった。 【画像】迷走…ホテル建設計画 これまでの経過は
「駅前にホテルは必要」
飯山市の江沢岸生市長は約200人が出席した最初の説明会で、「駅前に宿泊施設は必要との考えに変わりはございませんし、駅前市有地をそのままにしておくわけにはまいりません」と述べ、ホテル建設への意欲を示した。 しかし、この計画は様々な問題に直面している。当初、市は地元の企業経営者らでつくる運営会社「飯山ホテル」に上限5億円を補助する方針だった。 ところが、事業の検証を掲げて当選した江沢市長が「補助金の支出はしかねる」と表明。その後、市と「飯山ホテル」は民事調停の結果、「ホテルを8階から4階に縮小」「補助金の上限は3億6000万円」とすることなどで合意した。
市長と議会の対立
事業を進めるには市議会の調停案の承認が必要だったが、調停の内容説明を求める議会側に対し、市長は「守秘義務がある」として応じなかった。その結果、市長と議会の対立により、調停案は否決された。 これを受けて、「飯山ホテル」は「これ以上、進展が見込めない」として調停の申し立てを取り下げ、さらに「市の対応が遅延を招いた」として設計費など市を相手取り約8200万円の損害賠償を求めて長野地裁に提訴した。
「補助金支出」判断変更
説明会で市長は、補助金の支出を一転して認めた理由について、「4階建てのホテル建設の提案が示されたことを高く評価して、補助金の支出について判断を変えました」と説明した。 しかし、議会との関係についての質問も上がった。ある住民は「説明がないよと否決されるのは当然かなという気がするんですけど、市長さんと議会の間の話が一体どうなっている?」と尋ねた。 これに対し市長は、「説明できなかった部分がございますので、もう一度、12月議会にということで、調停委員会の場で(議会への説明で)合意をして進めていこうとしていたんですけども、ホテルさんが調停を申し立てを取り下げられましたので」と答えた。
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