ああ、純度100%混じりっけなしの「門脇 麦」に終始、翻弄されまくった心地良さ!
世のオヤジを代表して作家の樋口毅宏さんが時代の先端を走る女神たちに接近遭遇! 今回のゲストは、俳優の門脇 麦さんです。終始門脇さんペースで進んだ対談。後編では門脇さんが女優になるまでの個人史と仕事にかける思いを伺いました。 樋口毅宏の「手玉にとられたい!」
『さらば雑司が谷』『タモリ論』などの著書で知られる作家の樋口毅宏さんが、時代の先端を走る女神たちの魅力に迫る連載対談企画「樋口毅宏の手玉にとられたい!」。 今回のゲストは、女優の門脇 麦さん。世界的演出家のインバル・ピントさんが手がける舞台『未来少年コナン』(上演中)に出演中の門脇さんに、前編(こちら)では宮崎駿さんの原作や、演出家インバルさんについて伺いました。後編では門脇さんが女優になるまでの個人史と仕事にかける思いを伺いました。
「一番望んでいるのは、邦画でいい作品を作って海外に行くことです」(門脇)
樋口毅宏さん(以下、樋口) 門脇さんは海外作品にもっと出たいという気持ちはありますか? 門脇 麦さん(以下、門脇) そうですね。でも一番望んでいるのは、邦画でいい作品を作って海外に行くことです。映画祭で賞を獲れたらいいし、そうでなくても多くの人に見てもらえる作品を作りたいです。 ただ、可能性を広げる意味でやっぱり海外のお仕事にも挑戦していきたいです。サブスクもこれだけ豊かになって、映像もすごくグローバルになってきていますから。実はシャオ監督も、キャスティングの方が私の名前を出す前からNetflixで『浅草キッド』を見て知ってくださっていたみたいです。 樋口 そうだったんですね!
門脇 まずはアジア圏の作品に出たいですね。韓国も昔から映画が素晴らしいですし、合作もいいですよね。いい作品を撮るためにいろんな人が集まって挑戦する機会が増えればいいなと思います。 樋口 素晴らしいです。共演したい監督や俳優はいますか? 門脇 HIKARI監督とお仕事してみたいです。Netflixドラマの『BEEF』とか、車椅子の女の子が主人公の『37セカンズ』などを撮られています。日本人の監督で、Netflixでそういうコアな映画もちゃんと撮っていて素晴らしいなと。次は柄本明さんたちとアメリカで制作されるそうですし、可能性を感じますよね。『BEEF』で主役を演じているスティーヴン・ユアンもアメリカ生まれの韓国男性なんですよね。 樋口 話を聞いていると、やはりお仕事とはいえ幅広く作品をご覧になられていますね。 門脇 でも最近は、全然見なくなっちゃいました。今はニュースやSNSでの情報量がすごくて、逆に情報がキャッチしづらくなったなと思います。『ぴあ』とかで見ていた時代の方がわかりやすかったなって。でも気になるものやピンとくるものは見るようにしています。 樋口 最近だと何が良かったですか? 門脇 ドラマ『三体』(Netflix)が面白かったです。あとは『ナルコス』(Netflix)。アニメだと、普段はあまり見ないんですけど『オッドタクシー』(テレビ東京ほか)は脚本が良くできていて面白かったです。 樋口 『三体』は始まったばっかりだけど、原作から評判いいですよね。