「自治体の判断というのが本当によく分かんない」大阪・吉村知事会見8月24日(全文4)
持病の悪化で亡くなるケースが極めて多い
でもオミクロン株になってからは感染力が強くて、いろんな人がいろんな場で感染すると。ただ重症化率が低いから肺炎にはなかなかならないと、ほとんどならないと。じゃあどういう人が重症化する、あるいはお亡くなりになるかっていうと、もともと病気をお持ちの方、重い病気をお持ちの方、あるいは非常に介護度が高い方、こういった方はオミクロンに感染するとやっぱり熱が出て、そして持病が悪化してお亡くなりになるケース、非常に多いです。 だから今、重症化率より死亡率が高いというのはそういうところにあって。だから死因についても、これはオミクロンに感染したのが当然きっかけになるわけですけれども、もともとの持病が悪化して亡くなるケースが極めて多いと、非常に多いというのが現状です。なのでデルタのときのようにコロナ肺炎っていうのがもう非常に少なくなってきているという実態だと思います。 なので重症にしても愛知の知事は、死亡の定義自体をもう変えるべきじゃないかっていう発信もされてますけれども、それはそういうことだと思います。これは愛知で起きていることも大阪で起きていることも一緒です。なのでコロナ特有の肺炎で健康だった人がいきなり亡くなるというよりは、やっぱり世の中にはほかの病気でもともと状態が非常に厳しい人もいれば、要介護度の高い人もいらっしゃると。高齢者施設なんかはそういう人も多くいらっしゃるところに、このコロナが感染が入ると、もうそれがきっかけでお亡くなりになると。となるともうこれまでのような重症の経過をたどらないという場合が多いというのが実態だと思います。愛知県の知事はそこに対して、これは本当にコロナ死として定義すべきなのかどうかっていう問題提起されてるのはそういうことだと思っています。 大阪日日新聞:ありがとうございます。 司会:次、NHKさん。
高リスク者に絞る方向で考えたいのか
NHK:NHKの清水です。すいません、同様の質問で大変恐縮ですが、全数把握の見直しについて確認ですが、今の知事のお考えだともう高リスク者に絞るっていうところについて、原則その方向で考えたいということでしょうか。 吉村:そうです。ただそのあとの、高リスク者以外の人がどう扱いされるかっていうのはちゃんと整理しないと、そこの整理がないまま全数把握をやめますということはやりません。 NHK:今のお話だと、その後の対応を国が子細を示してくるかと思うんですが、その後の対応によっては大阪府としてそれに乗り出さないっていうご判断もありうるってことでしょうか。 吉村:それは当然あり得ます。だってそれ、例えば考えてみてもらったら分かるけど、隣の兵庫県とか京都府で僕と同じ年代の人がコロナになったときに、ホテル療養とか宅配サービスとか医療費全額公費負担になってるのに大阪府だけそれがないってなったら、それは僕は知事としては認めません。 NHK:全数把握の見直しを大阪府でする上で、最低限この部分は担保してほしいっていったような部分が先ほどの例示の中でありましたら教えてください。 吉村:いや、だからそれはもうルールをちゃんと、どういう扱いをするかっていうのを国としてちゃんと線引きをしてくれと。自治体で判断を委ねるのはいいんだけど、じゃあそのあとどう、対象外になった人がどういう扱いになるのかっていうのは、やっぱり国で一律に決めないと。これまで2類相当ということでかなり強いお願いもする一方で、分厚い負担も分厚い支援もしてきたわけです、ほかの病気と比べてね。なので、ほかの病気だっていっぱい世の中ある中で、寝たきりの病気とかいろんな病気がある中で宅配サービスなんかないですから。ホテルに療養して、無償でホテルに療養して3食当然出て、看護師さんがいてというの、こんなのないので、ほかの病気で。なんでやってるかっていうと、2類相当だからやってるわけです。そして隔離っていうのを要請して、それほど危険なウイルスだと、社会、公衆衛生のためにそれは守ってくれということでやってる裏返しがあの支援なので。支援というか、これ皆さんの税金ですからね、結局は。 だからそれをやってるのは、やっぱりそういう根拠があるので、そこの整理をちょっとやらないまま、単に全数把握だけやめて、保健所としては把握できない状況になって、その人たちがどうなるんだろうっていう整理がないと、知事としてはちょっと判断できないですね。