むし歯予防と歯周病ケアでは歯ブラシのタイプを分けて。歯磨き指導のプロが教える、目的別オーラルケアグッズの選び方
●歯間ブラシ 大きすぎると歯肉を傷つけ、細いと汚れを取り除けないので、すき間に無理なく入るサイズを選ぶこと。 ストレートなI字型と奥歯の歯間に入れやすいL字型があり、部位に合わせて使い分けを 【POINT】 ● すき間より小さいサイズを選ぶ ● L字型は奥歯の歯間に通しやすい
●フロス 細いすき間の汚れ除去に力を発揮。 F字型、Y字型、ロールタイプがあり、初心者にはY字型が便利。 ワックス付きは滑りがよく歯間に入りやすいが、ノーワックスは摩擦が大きく汚れがよく落ちる 【POINT】 ● 初心者はY字型が使いやすい ● 清掃力を重視するならノーワックス
◆磨き方のポイント 同じ歯ブラシを使っても、持ち方や力の入れ加減が正しいかどうかで、汚れの落ち具合は変わります。歯磨きの効果を高めるために、4つのポイントを実践しましょう 1)1日2回以上1回2分以上歯を磨く 最低でも1日2回(朝と晩)以上行う。 1回の歯磨きにかける時間は2分以上、夜はさらに時間をかけて、歯ぐきの際に近い歯面や歯の間の清掃を念入りに。 フッ化物配合歯磨き剤の効果を高めるために、歯磨き後2時間は飲食を避ける 2)ペングリップが基本 鉛筆を持つのと同じ「ペングリップ」と、手のひらで握る「パームグリップ」がある。 力が入りすぎず小刻みに動かせるので、大人にはペングリップがおすすめ。 指先に力が入りづらい子どもや高齢者はパームグリップでも
3)力加減は「弱圧」で 子どもの頃に「ゴシゴシ力を入れて磨く」という指導を受けた人は、オーバーブラッシングで歯肉を傷つけてしまいがち。 150~200gの弱圧でもプラークを確実に落とせるので、「毛先がつぶれない程度の強さ」を心がけたい 4)歯磨き剤はたっぷり2cm かつては、歯磨き剤は少量にして泡立ちを抑えたほうがよいとされていた。 現在は歯によい成分のフッ化物を歯に留めるため、「たっぷりつける」が常識に。 フッ化物配合の歯磨き剤を歯ブラシの上に1.5~2cmほど出して (構成=浦上泰栄)
吉田直美
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