むし歯予防と歯周病ケアでは歯ブラシのタイプを分けて。歯磨き指導のプロが教える、目的別オーラルケアグッズの選び方
近年、健康寿命と口の機能の関係に注目が集まり、口腔ケアの意識が高まっています。一方で、「いつもの癖で適当に歯磨きをしている」「何年も歯科医院に行っていない」という人も多いのではないでしょうか。歯磨き指導のプロに、健康長寿に繋がる口腔ケアの心構えを聞きました(構成=浦上泰栄 イラスト=オガワユミエ) 【イラスト】歯ブラシの正しい握り方 * * * * * * * ◆道具選び 口の大きさや歯並び、歯の健康状態は人によって異なります。自分の口の中の状態をよく知り、予防したいのはむし歯か、歯周病なのかなど、目的に合わせて道具を選びましょう ●歯磨き剤 種類が多くて迷う歯磨き剤は有効成分に注目。 むし歯予防には、フッ化物(歯の再石灰化*を促し、歯質を強くするはたらきがあるフッ素のイオンを含む化合物)を高濃度(1400~1500ppmF)で配合したものを選ぶ。 ジェルタイプは口の中にフッ素が留まりやすいので、夜寝る前に使用を *むし歯菌などが作る酸で溶けた歯を修復するはたらきのこと ジェルタイプは口の中にフッ素が留まりやすいので、夜寝る前に使用を 【POINT】 ●有効成分に注目 ●フッ化物を高濃度配合 ●2種類の併用もOK
●歯ブラシ 「むし歯予防」「歯周病ケア」など、目的によって選び分ける。 むし歯予防の場合、毛先が丸く、歯の表面のプラーク(歯垢)をしっかり落とせる「ラウンド毛」タイプを。 歯周病が気になる場合は、毛先が細く歯周ポケットの汚れをかき出しやすい「テーパード毛」タイプがおすすめ 【POINT】 ●毛先の形状に注目 ●奥まで届く小さめヘッドを ●交換の目安は1ヵ月
●タフトブラシ 小型ヘッドで、歯と歯肉の境目などの磨きにくい部分にも毛先がしっかり届く。 毛先が円錐形の「山型」は狭いすき間、まっすぐな「平型」は歯周ポケットの汚れ除去に効果が。 目的別に使い分けて 【POINT】 ● 小型ヘッドで磨き残しをなくす ● 毛先の形状で使い分ける
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