「ヤンキー座り」ができない若者が増加中 原因は? 腰痛や肩こりなど体の不調にもリンク
足を開き、かかとをべったり地面につけて深くしゃがむ、いわゆる「ヤンキー座り」。この「ヤンキー座り」ができない若者が増えています。「できなくても良くない?」と思うかもしれませんが、思わぬ体の不調につながることもあるようです。
街の高校生に「ヤンキー座り」をしてもらいました。一見できているようですが、よく見ると、かかとが浮いてしまっています。地面につけてもらうと・・・
「無理です」 この高校生も後ろに倒れてしまいました。なぜヤンキー座りができないのか。柔道整復師の資格を持つ八石直樹さんに伺いました。
「昔と違って生活様式が変わったり、運動不足で『足首を使っていない』のが要因の一つ」 以前は、畳の部屋で立ったり座ったりする生活が一般的で、“足首を曲げる”動作が日常的にありました。しかし、現在は「いす」を使う生活が中心に。トイレも“和式”が少なくなり、「足首を曲げる」機会が減っていると言います。さらに・・・
「距骨(きょこつ)に原因がある」 距骨とは、くるぶしの内側にある小さな骨のこと。この骨が体の前方に傾いてしまっていると、ヤンキー座りができない原因になるようです。 「距骨が前にスライドしているので、重心位置が前にきます。前に来ると、前につんのめってしまいますので、太ももとかふくらはぎとかの背中側の筋肉が緊張して、前に傾いているのを戻そうとする。これが無意識に行われている。 筋肉が硬い状態でしゃがもうとすると、かかとが浮いてしまう」
この距骨、足首の動きをサポートする大切な骨ですが・・・ 「スマホを操作する人が多いので、前傾姿勢になって距骨も前にゆがんでいく人も多い」 ヒールをよく履く人などもつま先に重心がかかり、距骨が前に傾きやすくなるとのこと。八石さんによると、この距骨の“傾き”、ヤンキー座りができなくなるだけではないようで…
「足がつりやすかったり、腰痛、肩こりとか、何も原因がないのにそういう症状が出てくる」 前方に傾いた体を後ろに引き戻そうと、背中側の筋肉が緊張し、こうした症状が出ることもあるようです。