荻野目洋子も参戦…カジュアルおばさん&ロックTおばさんを笑うな!「おば揶揄」が炎上するワケ
「効いてて草」という言い草
SNSには、あんたは自分がババアになったから悔しくてそういうことを書くんだろう、という趣旨の意見も書き込まれた。いわゆる「効いてて草」という言い草である。 違うのだ。あなたもわたしもみな、おばさんたちのお世話になってここまで大きくなったのである。あなた方の中で、交通安全の旗に見守られたこともなく、町内の夏祭りで冷えた缶ジュースを差し出されたこともなく、塾の送り迎えもされたことのない者だけが、まず草を生やしなさい。 いまは昔と違う。結婚する・しないの大気圧も、随分と薄くなった。子どもを持たない人生に口出しする人も減った(それでも依然として性差別はあるし、同性カップルへの偏見もある)。 おばさんくさい雑務に従事したくない、という人はそれでもいい。 フルタイム勤務の女性も増えているので、PTAでも「小学校6年間まったく役なしでも大丈夫」とルールを変えるところも出てきている。なぜなら、全員に強制することでPTA組織が瓦解するよりは、まあ会費だけ出していただければあとは何もしなくてOKです、としたほうが結果的にマシだからだ。確かに問題もあるが、多くの地域においては、急になくなっても困る。それがPTAや町内会である。
誰かがしないと回らない仕事
誰かがしないと回らない仕事をしてくれているのがおばさんだ、というケースは地域でも、学校でも、職場でも、多い。煩雑ならシステム化すればよいとか、AIにやらせろとか、ひろゆきの劣化コピーみたいな人がいってくることがあるが、それならあなたがやってみてほしい。 システム化でもAIでも、誰がタスクを洗い出して言語化し、学習させるのか。それをするよりも人間が手でやったほうが早い仕事だからいままで原始的に口伝で引き継がれてきたのだ。そもそもおばさん業務は賃金換算されないことが多い(それがそのままでいいとは思わない)。だからAIには置換されない。 なぜなら、AIは学習や開発にコストがかかるため、「高時給」かつ「肉体を伴わない仕事」からリプレイスしていくからだ。ふにゃふにゃの赤ちゃんの沐浴をするとか、交通安全の旗持ちをして、慌てている子にだけ語気を強めに「おはよう」といいきかせるなど、AIにやらせるにはあまりにも高度な仕事だろう。