死者少ない要因は 専門家会議が会見(全文2)宣言前から新規感染は減少傾向に
検査体制の拡充が必要
まずは検査体制ということですけど、やはり日本の一番、市民の感覚からすると、一番問題だったことの1つは、検査が必要な者に対しPCR検査等ですね、等が迅速に行えなかったということがあるので、今後の方向性。具体的なことはいっぱい書いてありますから、本文に。大きな流れだけ言いますと、前駆症状や初期症状の解明を含む、つまり重症化する前に知りたいですよね。こういうものを含む早期診断により、早期の医療提供・感染拡大につなげていく検査体制の拡充というのが、重症になってからだけではなくて、もう早いうちからしっかりと早期診断することが重要。 それから、相談から検査までの日数が掛かったということはずいぶん報告がありましたよね。そういうことがあったんで、これまでの対策をさらに進め、迅速かつスムーズな検査体制を構築。これはもう極めて重要で。あともう1つ、実は抗原検査というのが今、だんだんともう活用されていきますけど、この抗原検査というのは確かに、PCRに比べて検査としての感度というかは低いんですけど実は1つの特徴があって、感染力の高い人を探知できるという特性を生かして、2次感染が起こる可能性が高い、例えばですよ、これはある程度検査の数が少ない場合には優先的にどこを優先するかという判断が必要で、そういうときはおしなべてやるんじゃなくて、2次感染が起こる、感染が高い、つまりここの場所になるとさらに感染がしちゃう、あるいはこの人だと感染を広げてしまうという人を特に集中的に検査をすると。それは具体的に言うと院内感染とかそういう施設内の感染が仮に起きるとその周辺をやるなんていう。これはまだ具体的には、そういう考え方もこれからしたらどうかという、そういううまく、PCRと抗原検査をうまく役割分担をして、なるべく早く必要な検査をやるということがこれから求められると思います。
PCRと抗原検査の役割分担を
じゃあ次のスライドを。これは、医療提供体制はもういろんなところで、今回も緊急事態宣言を発動する時期にはもう、特に東京なんかは本当にいわゆる危機寸前のところがあったと思います。おかげさまで感染が今は下火になっているから少しだけ余裕が出てきましたけども、これからもいろんなことが起きるわけで、そういう意味では都道府県が使っていただくチェックリストというものが、ここにも何ページですかね、書きました。31ページにかなり詳しく。これはもう検査のこと、医療機関の役割、空き病床、こういうことをチェックをして備えてくださいということをかなり詳しく、これを各都道府県が参考にしていただければという思いで書かせてもらいました。次へいってください。 これはもういろんなことがいわれてますから、もう肝だけをあれしますけども、先ほども言いましたけど、感染の、もう重症してからじゃなく、早く見つけたい。早く見つけて早く治療をしてこういうことをしたいということですけど、その中でどういうことをこれから日本の政府あるいは学会なんかにお願いしたいのは、難しい研究の側面もありますけど、これからの長丁場にはぜひこういうことが必要で、ぜひやっていただきたいことを3つあれしましたけども、抗原検査は先ほども言いましたように、本感染症は発症前に感染力があると。皆さんもご承知ですよね。発症前の2日前、それから発症後の0.7日ぐらいが結構ウイルスの排出量があって感染しやすいということが分かっているので、そして抗原検査は結構、ウイルスの排出量が多い人については引っ掛ける、ちゃんとディテクトしてくれるんで、こういうものをうまく使って、もちろんPCRとうまく役割分担をして早期発見、診断。 それから次は、初期症状の解明ということですけども、もういろんなデータが臨床家の先生、持ってますから、それをもう1回、分析していただいて、軽症者をより確実に捕捉するために、本感染症の特徴的な前駆症状があるのかないのか、あるいは初期症状の、単に熱とか呼吸苦じゃなくていろんなことがあるのかどうかを少し分析してもらって、これは学会なんかに今、お願いをしたい。で、検査対象、どんな人に検査をすれば、これはいわゆる、WHOなんかは症例定義という言葉を使ってますけど、そういうことです。検査対象を明確にする。