意外と知らない「いまでも純国産でPCを製造している主なメーカーはどこか」
「PCを購入するならば、純国産のPCが安心」「海外メーカーのPCはサポート体制の充実度などが不安」と考えている人もいるでしょう。 【画像でわかる】Windows 11のパソコンを購入したら最初に見直すべき設定6選 みんな意外と知らない! とはいえよく考えると、たとえばシャープはすでに台湾企業の傘下に入っています。意外と「純国産でPCを製造し続けているメーカー」は少ないのではないでしょうか。日本企業のPCだと思って購入したPCが、厳密には「純国産」と言えないケースもあるはずです。 今回は「いまでも純国産でPCを製造している主なメーカーはどこか」を解説します。
「純国産のPC」に触れる機会は大きく減少しているかも?
まず多くの消費者にとって「純国産PC」に触れる機会は確実に減少していると言えるでしょう。その背景には、グローバル化や競争激化による国内メーカーの事業再編があります。まずは国内のPCメーカーの再編の具体例をいくつかご紹介します。 ■東芝は「Dynabook」をシャープに売却済み
たとえば東芝(TOSHIBA)は、2016年にPC事業を分社化し、2018年にその株式の80.1%をシャープに売却しました。これにより「Dynabook」はシャープが提供するPCブランドへと変わりました。なお、シャープは2016年に台湾企業の子会社となっています。そのためこの売却によって、Dynabookは厳密に言えば「純国産」の枠から外れることになりました。 ■富士通のPC事業はLenovoとの合弁で再始動済み
富士通もLIFEBOOKシリーズなどで日本のPC市場を牽引していましたが、2016年にPC事業を「富士通クライアントコンピューティング」として分社化し、2017年にLenovoが富士通クライアントコンピューティングの株式を51%取得。富士通が44%、日本政策投資銀行が5%保有することで合意しました。つまり、PC事業を中国のLenovoとの合弁会社として再スタートさせた形です。 つまりLIFEBOOKシリーズに代表される富士通のPCブランドも、事業構造上、Lenovoの影響を少なからず受けているものだと言えるでしょう。