ワークマンがつくる「未来の服」冷暖房服「ペルチェベスト」の革新性
2023年2月にワークマンが設立した「快適ワーク研究所」は、企業や大学と共同で「快適ワーク製品」を開発する、コラボレーション推進組織である。 その「快適ワーク製品」の第1弾として発表されたのが、「アシストパワースーツ」である。
軽量で簡単に着用でき、背筋の使用率を38%以上も軽減できるうえに、競合製品の約半額の9,800円というワークマンならではの低価格が話題となった。 そして「アシストパワースーツ」と一緒に発表されたのが、「ペルチェベスト」である。
「ペルチェベスト」は「冷暖房服」と銘打たれている。一昔前の映画や漫画ならば、「未来の服」として登場してもおかしくないアイテムが、すでに一般に市販されているのである。しかも、19,800円という現実的な価格で。 今回は「ペルチェベスト」の開発に携わった株式会社ワークマン製品開発第1部マネージャー土井健太郎さんに、ワークマンの公式アンバサダーである山田耕史が開発についてのエピソードを伺った。
働くひとを楽に快適に
山田耕史(以下、山田): 「快適ワーク研究所」は、そもそもどういった経緯で設立されたのですか? 土井健太郎(以下、土井): ワークの現場の高齢化が一番の理由です。今後の日本は、ますます労働人口が減少していくうえに、昨今の円安で外国人技能実習生の大量帰国も問題になっています。 そしてやはり、現場での肉体労働はどうしても敬遠されがちですので、働くひとが楽に、快適になる製品を開発しています。 お客様にもアンケートを取って、開発の参考にしています。「Xブースターアシストストレッチパンツ」は、トイレに行ったりするときにサポーターを脱着するのが煩わしい、という声から生まれた、サポーターとパンツが一体となった「着るサポーター」です。
山田: 僕は基本的に一日中パソコン仕事なので、どうしても肩が凝ったり、目が疲れたりしてしまいます。そういうデスクワーカー向けに、疲れが溜まりにくい姿勢に正してくれるサポーター服があるとうれしいです。 土井: それも面白そうですね。