全米女子OP2日目に渋野日向子が単独首位に浮上…快進撃理由は「今までの自分を捨てたこと」
16番(パー3、155ヤード)はグリーンの左側に広がる池を避けて、安全策でティショットを右奥のカラーにつけた。上って下ってさらにフックする、難しいラインとなった10mを超えるアプローチパットはカップの左を外れ、1mほどの返しのパーパットもカップに蹴られてしまった。 記録上では2パットとなるが、アプローチパットのミスも含めて、渋野は「ほぼ3パットのボギーだったので、けっこう悔しかった」とホールアウト後に振り返った。だからこそ17番で6つ目のバーディーを、十八番としてきたバウンスバックで奪ったことが3日目以降にも繋がっていく。 初日でわずか1人しかバーディーを奪えなかった難ホールは16番に続いて、グリーンの左側に池が大きく広がり、さらにピンも池寄りの位置に切られている。グリーン右サイド狙いがセオリーとなる状況で、渋野もフェアウェイ右からの第2打をピンの右奥狙いで放った。 「それが思ったよりも左に引っかけてしまって。ただ、左から吹いていた風で帰ってきてくれて、結果的にいいショットとなった感じで。狙ったところではなかったけど、あれはラッキーでした」 左からのアゲインストに戻されたボールは、ピン左約3mと絶好の位置に2オンする。下りのラインを慎重に決めた渋野は、今年最後のメジャーの舞台で2日続けて60台をマーク。特に2日目の4アンダーは、プレーした155人の選手のなかで最高のスコアとなった。 「ちょっと成長しているな、というのを実感できるし、自分のなかで気持ちのコントロールができているのかな、というのも実感できるので。それはこれからにすごく生きるのかなと思います」 ボギーを叩いても次のホールに引きずらない。だからといってすべてのホールでイケイケどんどんとばかりにバーディーを奪いにいくこともない。ティショットでしっかりとフェアウェイをキープし、確実にパーオンを狙っていく上で、攻めどころと判断したホールでピンをデットに狙っていく。 対応力と勝負勘が冴えに冴えている。