心が疲れきってしまったときは…自分の思考のクセ=スキーマを知ってストレスに対処。
「ダメな自分が恥ずかしい」タイプ
幼少期に「こんなこともできないのか」「おまえはダメだ」と、頭ごなしに蔑まれたり、優秀なきょうだいと比較され続けた人は「欠陥・恥スキーマ」が形成されがち。自分はダメな存在という思い込みと、こんな自分が恥ずかしいという自意識が複雑に絡み合う。 ダメな自分を隠そうと極度に失敗を恐れるか、実際以上に自分を大きく見せようと自慢したり、尊大にふるまうことも。
「自分は変わり者だ」タイプ
人と同じようにしているつもりが、気づくと「変わり者」扱いされる。その結果、「世界で自分だけが孤立している」とイメージしてしまうのが、「孤立スキーマ」。こ のスキーマを持つ人の思考パターンは「なぜ、変わり者と思われるのだろう」「自分の居場所はどこにもない」「世界中の誰とも交われない」「仲間外れにされている」など。自分が変人だと苦しんでいることもある。
「自分は特別な存在だ」タイプ
根拠のない自信にあふれ、自己愛が強く、自分だけ特別扱いされるように要求し、それがあたりまえのようにふるまう人は、「オレ様・女王様スキーマ」の持ち主。 人を見下す言動や、ルールを守らない社会性のなさは、幼少時代に親から甘やかされ、自分の要求は通ることが当然として育った代償かもしれない。自分より強い存在には卑屈になり、本心では恥じていることも。
「自分が犠牲になればいい」タイプ
いつも自分のことは後回しで、誰かが苦しんでいるのを見過ごせない。それで問題が解決するなら自分が犠牲になっても仕方ない。みんなが喜んでくれるなら幸せと、あらゆる面で他人を優先してしまう人には、「自己犠牲スキーマ」が潜んでいるかも。 このスキーマは、幼いころに本来は背負うべきではない責任を押しつけられたせい。ヤングケアラーなどもこのタイプにあてはまる。
「完璧でなければならない」タイプ
ストレスを抱えがちな人の典型が、この「完璧主義的スキーマ」タイプ。いつも眉間にしわを寄せて、「70、80%ではダメ、100%でないと意味がない」と、自分を追い込んでいく。 「べき」「べきじゃない」という口調がクセになっていて、自分も周りもピリピリさせてしまう。完璧を自分に課すと、できなかったことばかりに目が向き、心身ともに疲れ果ててしまうことになる。