横浜DeNA”悩める守護神”山崎が満塁被弾で3敗目…ラミレス監督クローザー続投明言も配置転換の必要は本当にないのか
横浜DeNAが26日、横浜スタジアムで行われた広島戦で6点のリードを守れず9回にクローザーの山崎康晃(27)が會澤翼(32)に勝ち越しの満塁本塁打を浴びる“大炎上”で逆転負け。せっかくの貯金チャンスを逃して連勝は3でストップ、4位に転落した。試合後、ラミレス監督は、山崎のクローザー続投を宣言したが、防御率8.74の“悩める守護神“に配置転換の必要はないのだろうか。
落ちなかった勝負球のツーシーム
まさかの結末を予感させるようにハマスタにゴロゴロと雷が鳴り響いていた。落ちてくる雨…。6-5の必勝マウンドに“悩める守護神“が立っていた。 先頭の安部にヒットを許す。落ちないツーシームを捉えられ一、二塁間を割られた。代走・上本の足のプレッシャーがある中で、ピレラに四球。無死一、二塁で、この日は、4のゼロ、2三振とサッパリのカープの4番・鈴木誠也を打席に迎えた。 ツーシームとストレートで0-2と追い込む。1-2から”伝家の宝刀”ツーシームで勝負したが、手を出してくれない。平行カウントになっての5球目。嶺井はインコースに構えたが、147キロのストレートは、ほぼ真ん中へ。「キーン」という乾いた金属音を残した弾丸ライナーがセンターへ一直線。打球はフェンスを直撃して同点にされてしまった。 さらに続くピンチに松山をショートゴロに打ち取り堂林を申告敬遠。二死満塁として、あと一人で“悲劇“が起きる。前の打席で今季1号を放ち、気をよくしている會澤への初球のツーシームだった。 「みんながつないでくれた。僕も後ろにつなごうという気持ちで打席に入った」という32歳のベテランは、そのツーシームをコンパクトに右へ打つことを意識していた。また勝負球であるツーシームがうまく落ちなかった。 振り抜かれた打球は、ライトスタンドに掲げられたビッグフラッグ「YOKOHAMA」のМの字の真ん中付近にドスン。6-10。最悪のグランドスラムである。山崎は顔色を失い、大声は禁止されている観客席からは「何やってんだ!」の罵声が飛んだ。 その裏、クローザーを固定できていない広島の一岡から一死満塁のチャンスを作るが、代打・桑原、梶谷がボールを打ち上げてゲームセット。 雨の中、傘をさしてベンチ前のテレビインタビューに答えたラミレス監督は、「厳しい負け方だったが、これも野球のひとつ。平良が素晴らしい仕事をしたし、リリーフ陣もベストを尽くしたが広島のバッターが良かったということ。ストライクが多すぎかなという感覚はあったが、信頼できる2人を使って負けたのだから仕方がない」と、淡々と試合を振り返った。 信頼できる2人とは、山崎と8回に炎上したパットンを示す。