大阪都構想 住民説明会10月4日午前(全文4)今の府市の関係はまさに奇跡的
大阪市を廃止して4つの特別区に再編する「大阪都構想」の賛否を問う住民投票(11月1日投開票)に向けて、大阪市は4日午前、大阪市天王寺区内のホテルで住民説明会を開いた。 【動画】「大阪都構想」住民投票に向けた説明会を開催(2020年10月4日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「大阪都構想」住民投票に向けた説明会を開催(2020年10月4日)」に対応しております。 ◇ ◇
どうしても二重行政が起きやすい
吉村:皆さん、大阪って広いと思われるかもしれませんが、実はものすごく狭いです、大阪というのは。大阪府は47都道府県の中で2番目に、下から2番目に小さなエリアです、大阪府というのは。そして大阪市というのは全国に20の政令市がありますが下から4番目に小さい、そういった都市です。神戸市の約2分の1、京都市の約3分の1、横浜市の約2分の1です、大阪市は。東京23区で言えば3分の1。つまりこの小さなエリアに、大阪府の小さな範囲に大きな自治体が二重に重なり合っているというのが現状。だからどうしても二重行政が起きやすいという大阪の特徴があります。 それを今まで、だからそういう状況の中で府と市が縄張り争いとか権限争いをして、ビルの高さを競い合うようなものも造って、そして256メートルと、こっちは256.1メートル、大阪府が10センチ高かったね、そんなばかげたことをこれまでやってきた。われわれにとってまったくメリットのないようなことが繰り広げられてきた。これはもうやめていきましょうよ、大阪全体の成長を決める、そして実行できる、その組織をつくっていきましょうということです。これをわれわれ、この10年間バーチャル大阪都という形でやってきました。
福岡市長いわく「奇跡的な状態」
当時の橋下市長、そして松井知事が始めて、人間関係という非常に脆弱な関係ですけども、府と市が同じ方向を向いて、そして実行していきましょうというのをこの10年間やってきたわけです。そうするとまだまだ力がある、大阪にはポテンシャルがあるというのは、この10年間証明されてきたと思います。ただ、これは人間関係という非常に脆弱な関係に基づきますから、これはいつまた昔の府市の関係に戻るかもしれない。 これは極めて、やはり都市の在り方としては脆弱だと思います。つい先日、インターネットのテレビ番組で福岡市長、福岡県福岡市長、政令市ですが、がインタビューを受けていました。そのときにこういう話がありました。福岡県の福岡市も二重行政になるわけですけど、なかなかうまくいってませんよねと。そして、そういう福岡市長の立場から見て、今の大阪市長と大阪府知事の関係、どう思いますかというふうに聞かれました。福岡市長はこう答えました。奇跡的な状態だと思います。そうなんです。それぞれこの縄張り争い、権限争いをやっている市長、知事が、この二重行政の中で、今までの大阪府市の歴史を見たときに、今はまさに奇跡的な状態だと思います。これをきちんとした制度にしていきましょうよということなんです。 でも、やはりバーチャル大阪都をやっていくとまだまだ大阪は力がありますというふうに思います。G20大阪サミット、これは世界最高峰の国際会議です。これを大阪で開催することができました。去年の話です。これも大阪府と大阪市が一体になって誘致をしたから実現することができました。これまで大阪において、この誘致、こういったことを実現したことはありません。G7、誘致していますが失敗です。誘致できません。せいぜいAPECは誘致できましたが、その程度。今、大阪で府市が力を合わせれば世界最高峰の国際会議も誘致できる。それだけ大阪にはポテンシャルがあると思います。 万博についてもそうです。2025年の大阪・関西万博の誘致を成功して、今進めていっています。いろんな企業の皆さんがこれをやっていこうというので、今、上を向いて歩こうというような空気になってきています。これも府と市が同じ方向を向いてこれを実現しよう、誘致しようということをやったから誘致できたというふうに思っています。