28歳で「貯金50万円」です。NISAをやってみたいのですが、もう少し貯金が増えてからのほうが良いでしょうか?「月1万円」くらいなら、挑戦しても大丈夫ですか?
新NISAが導入されたことにより、投資を始める人の数が少しずつ増加傾向にあります。しかし、投資に興味はあるものの、20代であまり貯金ができておらず「投資はまだ早いのでは」と感じている人も多いのではないでしょうか。 本記事では、投資を始める際に、どの程度の貯金があれば安心して始められるのかをみていきます。あまり貯金がない場合の対策についても解説するため、ぜひ参考にしてください。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
NISAとは
2024年から新NISAが導入されて以降、注目が集まっていますが、詳しい内容についてあまり理解できていない人も多いかもしれません。ここでは、NISAの概要について簡単に解説していきます。 NISAとは、投資で得られる利益が非課税となる制度です。2014年から開始され、正式には少額投資非課税制度といいます。 2023年までのNISAでは「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類に分かれ、どちらかを選択する必要がありました。しかし、2024年から導入された新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」に生まれ変わり、さらに両方の枠を同時に利用することが可能です。新NISAの具体的な内容については図表1で確認できます。 図表1
金融庁 NISAを知る
投資前には生活費3ヶ月分の貯金が1つの基準
投資に挑戦してみたいとは思いつつも、貯金額的に問題ないか不安に感じる人もいるでしょう。その際の1つの基準として、生活費3ヶ月分の貯金をおすすめします。貯金が3ヶ月分あれば病気やけがで働けない場合や、リストラなどで収入が途絶えてしまった場合にも対応しやすくなります。そのため、最低でも生活費の3ヶ月分ほどの貯金は準備しておきたいところです。 ■貯金がない場合は投資と貯金を並行して行う 貯金があまりなくても投資を始めてみたい場合は、投資と貯金を平行して行うことも選択肢の1つです。 例えば、現在の貯金額が50万円、毎月の生活費が20万円、毎月確保できる余剰資金が3万円あるとしましょう。この場合ですと、60万円が生活費3ヶ月分に該当します。つまり、残り10万円を貯蓄する必要があります。 しかし、すぐにでも投資を始めたい場合は、毎月確保できる余剰資金のうちの2万円を貯金に回し、残り1万円を投資に回すとよいでしょう。 仮に毎月1万円を投資に回し、年率5%で35年間運用した場合の最終資産総額は1136万円になります(図表2)。 図表2