焼き鳥を極めろ! さばきから串打ち、焼きまで、銘店『鳥さわ』の極意教えます
鳥さわ店主が教える焼鳥の技
シンプルに見えて奥が深く、技を極めなければならないのが焼鳥だ。さばき方から焼き方、炭の扱い方まで店主・中澤氏に教えてもらった。鶏は部位によってその旨味の引き出し方が異なる。ここでは定番である6種類の部位について取り上げる。 「大きさを揃えて切ることはもちろん、レバやハツは身がやわらかく、焼く時に身が垂れると焦げてしまう。必ず巻き込みながら串に刺すことが重要」と串打ちの大切さを説く。串は一番下に小さい身を刺し、末広がりにすると美しい。肝心の焼き方の極意は肉質を掴み部位の個性を引き出すこと。鶏肉は一度火が入ると、一気に火が通る。 「ハツモトは左右の面も焼くことで全体に火が入る。部位の特性を知った上で焼いて下さい」。 家のガス火の場合は、金串を使い肉を平らにして刺すと焦げ防止になる。タレは醤油・みりん・ザラメだけで良し。みりんを火にかけ酒分を飛ばして醤油を合わせ、好みの量のザラメを入れる。店では甘みの少ないサラッとした仕上がりにしている。
手羽先はしっかり焼いて旨みを引き出せ!
<【材料】1本分> ・手羽先……76g(2本) ・塩……ひとつまみ ・酒……適量。 <【作り方】> 関節を切り、細い骨と太い骨それぞれの上を沿うように切って開く。 太い骨と細い骨の付け根に沿って切れ込みを入れ、端肉を切り落とす。 身の小さい方から皮目に串が出ないように蛇腹に刺す。 表裏に酒を塗り塩を軽く振る。身から焼き、最後に皮目に醤油をひと塗りし、少し焼いて完成だ。 焦げないように何度も返し、しっかり焼くことがポイント。香ばしく火が入ると鶏の旨みを最大限引き出すことができる。