手術に至るケースも…おしりのこりが招く不調 原因と対策を柔道整復師に聞いた
最近、足のむくみがひどくて夕方にはふくらはぎがパンパン。重いものを持ったわけでもないのに、ずっと腰が痛い――。もしかしたら、“おしりがこっている”のかもしれません。柔道整復師の岡野夏樹さんによると、「下半身の不調が、おしりのこりから来ていると気づかない人も多い」そう。原因や改善方法など、詳しい話を伺いました。 【動画】姿勢改善にも効果的! タオル1本で背中を鍛えるエクササイズ ◇ ◇ ◇
おしりのこりから来る腰痛で最悪、手術のケースも
おしりがこっていると、血流が滞りがちに。その結果、下半身の冷えやしびれ、腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、股関節の痛み、膝の痛み、足のむくみなどを引き起こすことがあります。 ただ、痛みには気づきやすいですが、その前兆となるこりや硬さには、あまり気づかないもの。おしり自体に痛みが出ることは少なく、ほとんどの場合「おしりがこる・硬くなる→腰痛が出る」という順番です。そのため、気づいたときには、すでに腰などほかの部分に痛みが出ていたという方は多いと思います。 たとえば腰の場合、そのまま腰痛が慢性化すると、仕事や日常生活に支障が出たり、突然ぎっくり腰になったりすることも。さらにひどくなると、坐骨神経痛のような症状が出現するほか、椎間板ヘルニアと診断され、病院で痛み止めなどを処方されてもなかなか改善しない可能性があります。とくに椎間板ヘルニアに関しては、最悪、手術というケースもあり得るのです。 そのため、おしりのこりの段階から改善していくといいでしょう。
あなたのおしりはこりやすい? 8つのセルフチェック!
おしりのこりの原因として、まずは次の4つが考えられます。 ○普段の姿勢が乱れている(立ち方・座り方・歩き方) ○猫背・反り腰・巻き肩・ストレートネックである ○血流が不足している ○水分が不足している 普段から運動不足で血流が滞りがちな人や、体に柔軟性がない人は、とくに気をつけてほしいです。また、入浴の際は湯船に浸からない、ヒールをよく履くなどの生活習慣が、おしりのこりにつながる場合もあります。 以下に、「おしりがこりやすいタイプ」を見極めるためのセルフチェック項目をまとめました。当てはまるものがないか、ぜひチェックしてみてください。 ○おしりの上の部分(中臀筋)を押すと、痛みを感じる ○ヒールをよく履く(反り腰になりやすい) ○ガニ股である(あるいはO脚である) ○入浴の際、いつも湯船には浸からずシャワーのみ ○よく歩いているが、足に疲労が蓄積しやすい ○靴の裏のかかと部分がすり減りがちだ ○靴の裏の内側部分がすり減りがちだ ○靴の裏の外側部分がすり減りがちだ セルフチェックで心当たりがある場合は、普段の姿勢や生活習慣などを改めてみましょう。