反骨心燃やす“年下世代”…U-19日本代表唯一の高校2年生・GK荒木琉偉がアジアの舞台で示す成長
2025年に開催されるU-20W杯に向けた“アジア1次予選”に相当するAFC U20アジアカップ中国2025予選が9月25日から開幕する。 【写真】キルギスで笑顔も見せるU-19日本代表 参加23名のうち、唯一高校2年生で参加しているのが2007年10月生まれのGK荒木琉偉(G大阪ユース)だ。 飛び級での参加となっているが、1年余り前にはAFC U17アジア杯にも年下組としてエントリーしているほか、今年のモーリスリベロトーナメント(フランス)にも飛び級で出場しており、「慣れているので」違和感はなし。 「(控えだったU-17時代から)自分が負けているとは一回も思ったことはない」と語るように、トレーニングから強気のプレーを見せており、士気高く大会に備えてきた。 U-17代表として臨んだ昨年のAFC U17アジア杯では、エントリーしたメンバーの中で唯一出場機会がないという屈辱も味わった。「反骨心を見せたい」という言葉どおり、直後に行われた日本クラブユース選手権(U-18)大会で優勝&MVPの大活躍を見せたが、直後に負傷離脱の憂き目にあい、世界大会出場の夢は叶わなかった。 194cmの長身の上にGKスキルも運動能力も足技も備える荒木にとって、この経験は大きな意味があったと言う。 「もうケガをしない体をしっかり作っていく」と心に決めて基本的な体幹トレーニングから始まってあらためて自分の体作りを見直し、「だいぶ変わってきた」と体付きも変化。体重も増やし、国際大会特有の激しい接触プレーにも負けないタフな肉体獲得に励んできた。 そうした意味でこの代表でのチャレンジは、積み上げてきたものを証明する舞台にもなる。 「当然まず無失点」というテーマを掲げつつ、「もっとこの大会でアピールしたい」とも語るのは、悔しかった経験を経ているからこそ。「日本のGKに荒木あり」というところを、この代表の活動を通じて証明していくことを目指すのみだ。 (取材・文 川端暁彦)