【密着】町の安全を守る「千葉駅前交番」 “酔っ払い”“万引き”“行方不明者届”男性の保護などに対処『every.特集』
■「もう飲まない…」通路で寝る大学生
繁華街にある「駅前交番」。夜がふけると、そこには様々な通報が飛び込んでくる。 終電が終わった午前1時。家出人の捜索を終え、交番に戻ろうとしていた時、駅前で泥酔者が寝ていると、警察本部から情報が入った。 警察官 「こんばんは、お兄さん起きて」 改札前の通路で寝ている男性を発見した。 警察官 「お兄さん起きて、起きて」 すると…。 警察官 「起きた」 突然、目を覚ました。男性はかなり酒に酔っていた。都内に暮らしているという、20代の大学生。この日、友だちと酒を飲み、気がついたら通路で寝ていたという。 警察官 「どうやって帰るの?今日」 男性 「千葉で泊まります」 警察官 「お金持っている?」 男性 「はい」 警察官 「財布をちょっと見せて」 警察官は所持金の確認を要請した。男性はホテルで宿泊できるほどの金を持っていた。 男性 「マン喫(漫画喫茶)行きます」 警察官 「漫画喫茶に行く?」 「漫画喫茶に行く」。そう言うと、男性は「千円札」を取り出し、警察官に渡そうとした。 警察官 「なんで千円だした?漫画喫茶に行って、お金を払おう」 警察官を「漫画喫茶」の店員と勘違いしていた。男性は、足元がおぼつかないほど酔っ払っていた。ひとりで行かせるのは危険と判断した警察官は、「漫画喫茶」まで付き添うことにした。すると男性が…。 男性 「いや、もう飲まないです」 日々、多くの酔っ払いに接している警察官によれば、これは酔っ払いがよく口にする言葉。しかし、なぜか多くの人が同じ事を繰り返すという。「酒は飲んでも飲まれるな」。
■ウソの通報…困った“酔っ払い常習者”
別の日の、午前0時すぎ。 警察官 「ん!? ちょっと待って、待って。○○(スナック)って言っているよ、ちょっと待って、待ってコレ」 警察本部から情報が入った。 警察署 「中央(警察署)から駅前(交番)」 警察官 「無線を傍受しました。(スナック)の所在地は分かりますか? どうぞ」 隣の駅にあるスナックで、刃物を持った男性が騒いでいるとの情報が入った。情報では、その男性はこれから命をたつと、自ら通報したという。現場では多くの警察官が駆けつけ、店を出た男性を取り囲んでいた。 警察官 「名前を教えてよ、○○(名字)何さんっていうの?」 男性 「だから○○(名字)、○○(名字)」 警察官 「いや、下の名前○○(名字)○○(名字)じゃあないでしょうよ。下の名前教えてよ」 男性 「なんで~♪」 男性(50代)はひどく酔っていた。何度名前を尋ねても、答えようとしなかった。警察官によると、男性は前にも同じようなトラブルを起こしているという。 警察官 「今日は、危ないモノは持っていないんでしょう?」 男性 「隠し持っているかもしれないよ」 警察官 「持っているの?」 男性 「フフッ」 男性は以前も刃物を所持していると、自ら通報。その時、家の中も確認したが、危険なモノは見つからなかったという。そして、この日は…。 警察官 「とりあえず、大麻を持っているとか、訳が分からないことを聞いているから、全部見せて」 警察官 「じゃあ、立って」 男性は大麻を所持していると話していた。しかし、所持品からは大麻のようなモノは見つからなかった。 警察官 「保護しよう、保護しよう」 警察官は男性をひとまず警察署で保護することにした。すると突然、激しく抵抗をはじめた。 警察官 「酔っ払っているんでしょう。名前も分からないし、住所も分からないんでしょう」 男性 「全然、酔っ払ってないよ」 警察官 「分かった。危ない、危ない」 男性 「え!何?、え!何?」 警察官 「少し(警察署で)休んでいこう」 男性 「違う、違う、違う、違う、違う。違う、違う、違う。待って、待って、待って、待って」 男性は、警察署に行くことを拒んだ。 男性 「住所を言えばいいの?」 警察官 「はい乗って、はい乗って、終わりだよ」 警察官 「もう終わり」 警察官 「はい、乗って、乗って、乗って、ほら」 警察官 「コラ、暴れない。力入れない、力入れない」 警察官 「足」 警察官 「足、足」 警察官 「おい!」 警察官 「けるんじゃあない」 男性 「乗っているから」 男性はしぶしぶ保護に応じた。その後、通報した内容はすべてウソだとわかった。男性は酒に酔うとウソの通報をする常習者、「困った酔っ払い」だった。