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吉田徹

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同志社大学政策学部教授

報告

見解報道によると犯人は「元イスラム教徒」で、イスラム原理主義に基づくテロでないことは明らかなようだ。むしろ政府の移民・難民政策に反感を持ったために、自国民テロに走ったノルウェーのブレイビック被告と類似の動機によるものと今のところは推察される。また特定のマイノリティ集団からマジョリティへと転化した後に、そのマジョリティの施策や態度に不満を持つという心理も一般的なものだ。 動機がどうであれ、これから選挙を迎えてAfDが台風の目となっているタイミングで改めて移民問題に焦点が当たることは不可避で、冷静な議論ができるような環境を整えていく必要が一層増したことは間違いない。

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    同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

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  • 今井佐緒里

    欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者

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コメンテータープロフィール

専門は比較政治、欧州政治。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。日本貿易振興機構(JETRO)パリ・センター、パリ政治学院招聘教授、ニューヨーク大学客員研究員、北海道大学法学研究科教授等を得て現職。フランス国立社会科学高等研究院リサーチ・アソシエイト、シノドス国際社会動向研究所理事。著書に『アフター・リベラル』(講談社現代新書)、『ポピュリズムを考える』(ちくま新書)、『感情の政治学』(講談社メチエ)『ミッテラン社会党の転換』(法政大学出版局)、編著に『ヨーロッパ統合とフランス』(法律文化社)、『現代政治のリーダーシップ』(岩波書店) など。

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