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楊井人文

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弁護士

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見解発言は女性支援者の集まりで、候補者を当選させようと鼓舞する狙いから出たものとみられ、発言直後には支援者から拍手も起きていました。ただ、女性の出産と引っかけた発言で、テキスト化するとより違和感が強まるため、撤回はやむを得ないことかと思います。他方で、問題発言を批判報道する以上はフェアに、より慎重になされるべきです。 共同通信は当初「産まずして何が女性か」という見出しで速報しました(その後「うまずして」に訂正)。SNS時代は見出しが一人歩きします。第一報の本文も情報量が非常に乏しく、上川氏が女性の出産について述べたとの誤解を広めかねないものでした。 この種の失言報道は、第一報の段階から丁寧に文脈がわかるように引用すべきです。しかも、今回は切り取られた発言部分が増幅、拡散し、報道そのものが女性への苦痛をかえって強めた面もあるかもしれません。見出しのつけ方ももっと慎重に検討すべきでしょう。

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  • 白鳥浩

    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説上川外相が発言を撤回した。 この早期の対応は、非常に重要であった。 そうでなければ、この静岡県知事選…続きを読む

コメンテータープロフィール

慶應義塾大学卒業後、産経新聞記者を経て、2008年、弁護士登録。2012年より誤報検証サイトGoHoo運営(2019年解散)。2017年からファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)発起人、事務局長兼理事を約6年務めた。2018年『ファクトチェックとは何か』出版(共著、尾崎行雄記念財団ブックオブイヤー受賞)。2022年、衆議院憲法審査会に参考人として出席。2023年、Yahoo!ニュース個人10周年オーサースピリット賞受賞。現在、ニュースレター「楊井人文のニュースの読み方」配信中。ベリーベスト法律事務所弁護士、日本公共利益研究所主任研究員。

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