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楊井人文

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弁護士

報告

「完全に普通の病気ではない」とのことですが、「普通の病気」とは何なのでしょう。普通の病気か否かというのは、科学的な概念ではないでしょう。尾身茂氏は従来から、科学的厳密性に基づく丁寧な説明よりも、人々の意識の深層に影響を与えることを狙って、印象的な修辞を選んでメッセージを発してこられたように思われます。今回も、コロナ禍当初から繰り返されてきた「他の病気とは異なる特別な病気」という「漠たる不安感」をリマインドし、人々に何らかの行動自粛が生じることを期待してのことと思われます。 よく言えばそれがリスクコミュニケーション、別の捉え方では、非対称的な関係性に基づくパターナリスティックな介入といえるでしょう。問題はやはりそれを取り上げるメディアにあります。尾身氏のいう「普通の病気」とは他国でも通用する普遍的な概念なのか等、素朴な質問をぶつけることなく、有り難く発言をそのまま報道するその姿勢です。

コメンテータープロフィール

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、産経新聞記者を経て、2008年、弁護士登録。2012年より誤報検証サイトGoHooを運営(〜2019年)。2017年、ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)発起人、事務局長兼理事を約6年務めた。2018年、共著『ファクトチェックとは何か』出版(尾崎行雄記念財団ブックオブイヤー)。2023年、Yahoo!ニュース個人「10周年オーサースピリット賞」受賞。現在、ニュースレター「楊井人文のニュースの読み方」配信中。ベリーベスト法律事務所弁護士、日本公共利益研究所主任研究員。

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