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山口亮

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東京国際大学国際戦略研究所准教授

報告

見解今回の大規模攻撃には北朝鮮の兵士も参加しているとされているが、あくまで一部であり、前線の戦闘なのか後方支援なのか、具体的にどの様な任務についているかも不明である。北朝鮮軍にとって、ウクライナ戦争への派兵は実戦経験を得る機会とも言われているが、ロシア軍の指揮下で動く一部の戦力である以上、軍の即応力において重要となる戦争下での指揮統制や運営面で得られる経験とノウハウは限られる。また、北朝鮮がロシア侵攻に派兵した部隊は特殊部隊出身とされているが、北朝鮮軍には特殊部隊がいくつかあり、練度や健康状態にもばらつきがある。北朝鮮の派兵自体は東アジアの安全保障環境にそこまで影響しないが、見返りとして得られる技術などにより、北朝鮮の軍事的脅威が高まると見られるため、注視し続ける必要がある。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 服部倫卓

    北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

    見解クルスク州で越境攻撃を展開しているウクライナ軍の規模については確たる情報はないが、千人程度と言われる…続きを読む

コメンテータープロフィール

山口亮

東京国際大学国際戦略研究所准教授

長野県佐久市出身。専門は防衛政策・戦略・計画、安全保障、国際政治、交通政策。アトランティックカウンシル上席研究フェロー(米)、パシフィックフォーラム上席研究フェロー(米)などを兼任。オーストラリア国立大学アジア研究学部卒、同大大学院戦略防衛研究科修士課程修了(豪)、ニューサウスウェールズ大学大学院キャンベラ校人文社会研究科博士号取得(豪)。パシフィックフォーラム研究フェロー(米)、ムハマディア大学マラン校客員講師(尼)、釜山大学校経済通商大学国際学部客員教授(韓)、東京大学先端科学技術研究センター特任助教などを経て現職。​

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