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山口浩

山口浩

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駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授

報告

見解今回の都知事選ではポスター掲示に関連して良識に反した行為がみられ、警視庁が警告するなどの事態も生じている。こうした行為はそれ自体、政治の分野での表現の自由への本来不要な規制強化をまねきかねないものであるが、加えて、こうしたことが重なることで、選挙制度自体を軽視するかのような動きが加速することを懸念する。今回のような選挙ポスターの毀損はまさにその一例であり、こうした行為自体が違法であるというだけでなく、あたかも「割れ窓」が街の秩序を悪化させるように、これが民主主義社会の根幹をなす選挙や民主的な政治全体に対する不信を助長し、さらなる不埒な行為の呼び水となってしまうのではないかとの懸念を禁じ得ない。民主主義は法に基づくものだが、同時にそれを国民が支えることによって初めて持続可能となることを改めて思い起こしたい。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 白鳥浩

    白鳥浩

    認証済み

    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説現状では様々な問題はあるものの、「NHK党」のポスターを破る行為は「公職選挙法違反」となる可能性の高…続きを読む

  • 京師美佳

    防犯アドバイザー/犯罪予知アナリスト

    見解裸同然のポスターが通学路に貼られてたり(現在は剥がされている)選挙に関係無い方のポスターでの掲示板ジ…続きを読む

コメンテータープロフィール

山口浩

駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授

専門は経営学。研究テーマは「お金・法・情報の技術の新たな融合」。趣味は「おもしろがる」。

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