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山口浩

山口浩

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駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授

報告

補足「学歴フィルター」という言い方は近年のものだが、同様の雇用慣行は長年にわたり多くの日本の大企業で実践され続けており、同時に批判され続けてもきた。1968年『就職ジャーナル』創刊号の対談記事でもが学歴(当時は大卒vs.高卒)を過剰に重視しないとの企業担当者の発言がある。背景には学部新卒者の一括採用にこだわり続ける企業姿勢と有名企業に人気が集中する学生側の姿勢がある。採用担当者には学歴以外に応募者の「能力」を測るすべが事実上なく、殺到するすべての応募者をていねいに評価するキャパシティもないため「足切り」として学歴を活用する。採用人数に対して応募人数が多くなれば「フィルター」は強められ、少なくなれば弱められるという市場メカニズムである。こうした記事は有名な大企業にばかり注目するが、大部分を占める中小企業では一部有名大学以外を振り落とすような典型的「学歴フィルター」はあまりみられない。

コメンテータープロフィール

山口浩

駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授

専門は経営学。研究テーマは「お金・法・情報の技術の新たな融合」。趣味は「おもしろがる」。

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