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薬師寺泰匡

薬師寺泰匡

認証済み

救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

報告

解説選定療養費について誤解を生みそうなので記載しておきます。これはそもそも大病院に紹介状なしで受診した場合に徴収しているものです。かかりつけ医との機能分化を目指し、徴収が義務付けられます。 救急外来の受診であっても同じで、紹介状を持たないで受診した場合には、選定療養費徴収の対象となります。ただし、救急や周産期事業関連の休日夜間受診患者、外来受診から継続して入院した患者からは定額負担を「求めなくてもよい」とされています。基本は義務で、救急外来については病院の考えで免除しているところもあると言うのが現状です。 そもそも救急車は関係ありません。行政が救急車の利用抑制目的にこの制度を用いるのは悪用です。本来的には大病院以外の受診先を用意したり、受診前の相談窓口を拡充したりというのが対策となります。賛否あるのがおかしな話で、間違ったことを堂々としているのでマスコミもきちんと指摘すべきです。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 真野俊樹

    医師/中央大学大学院教授/多摩大学大学院MBA特任教授

    見解多くの国では救急車は有料であったりします。 これは 解説にあるような 選定療養、すなわち 病院側がお…続きを読む

  • 堀向健太

    医学博士。日本アレルギー学会指導医。日本小児科学会指導医。

    補足『保険外併用療養費(選定療養費)』はそもそも、紹介状なく一定の規模の病院に受診する際に必要な自費のコ…続きを読む

コメンテータープロフィール

薬師寺泰匡

救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

やくしじひろまさ/Yakushiji Hiromasa。救急科専門医。空気と水と米と酒と魚がおいしい富山で医学を学び、岸和田徳洲会病院、福岡徳洲会病院で救急医療に従事。2020年から家業の病院に勤務しつつ、岡山大学病院高度救命救急センターで救急医療にのめり込んでいる。ER診療全般、特に敗血症(感染症)、中毒、血管性浮腫の診療が得意。著書に「やっくん先生の そこが知りたかった中毒診療(金芳堂)」、「@ER×ICU めざせギラギラ救急医(日本医事新報社)」など。※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。

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