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薬師寺泰匡

薬師寺泰匡認証済み

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救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

報告

解説熱中症の症状は分かりにくく、失神や痙攣として発症する事もあります。症状と重症度は必ずしも一致しません。失神したけど軽症、脚を攣った程度だけど腎障害が来るという事もあります。 水分補給、体力温存、暑熱環境を避けるなどの予防に力を入れていただくしかないです。 市側の「遠足中は女子児童の様子から体調に問題はなかった」というコメントですが、正直現場の救急医としても予見は困難と考えているので、なぜそこまで自信が持てるのかという疑問はあります。 細やかなケアを過剰に求めたわけでもなく、難しそうだから不参加でと親が申し出ていたにもかかわらず参加を促し、水分摂取の機会を奪っていたのだとしたらかなり不合理な行動に見えますので、裁判の中で合理的かつ了解可能な説明を丁寧に行う必要があるように思います。

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  • 鬼澤秀昌

    スクールロイヤー/BLP-Network代表

    解説熱中症になったことについて学校の責任を問う場合、当該結果が発生することが予測できるかどうか、そして、…続きを読む

コメンテータープロフィール

薬師寺泰匡

救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

やくしじひろまさ/Yakushiji Hiromasa。救急科専門医。空気と水と米と酒と魚がおいしい富山で医学を学び、岸和田徳洲会病院、福岡徳洲会病院で救急医療に従事。2020年から家業の病院に勤務しつつ、岡山大学病院高度救命救急センターで救急医療にのめり込んでいる。ER診療全般、特に敗血症(感染症)、中毒、血管性浮腫の診療が得意。著書に「やっくん先生の そこが知りたかった中毒診療(金芳堂)」、「@ER×ICU めざせギラギラ救急医(日本医事新報社)」など。※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。

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