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薬師寺泰匡

薬師寺泰匡認証済み

認証済み

救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

報告

補足熱性けいれんは、乳幼児期に発熱に伴って意識障害、けいれんを引き起こす病気です。急激に体温が変化するときに起こり、小児の10%弱くらいで見られます。インフルエンザやコロナはじめ、多くはウイルス性の風邪が原因です。 発作を起こした人のうち30%近くで再発しますが、成長に伴い6歳前後でほとんど起こさなくなり、一般的に経過は良好です。 通常の熱性けいれんなら、通常は2-3分で自然に落ち着きます。ただし、長引いたり、短時間のうちに何度も繰り返したり、意識障害が遷延する場合には、腫瘍や髄膜炎などの原因を検索しなければなりません。 落ち着いて下さいと言われても難しいと思いますが、子供達のために、3つの事をお願いします。 ・横を向けて嘔吐に備える ・数分で治らなければ救急要請をする ・けいれんの様子を観察する(発作は左右対称?一部分だけ?持続時間は?動画があるとありがたいです)

コメンテータープロフィール

薬師寺泰匡

救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

やくしじひろまさ/Yakushiji Hiromasa。救急科専門医。空気と水と米と酒と魚がおいしい富山で医学を学び、岸和田徳洲会病院、福岡徳洲会病院で救急医療に従事。2020年から家業の病院に勤務しつつ、岡山大学病院高度救命救急センターで救急医療にのめり込んでいる。ER診療全般、特に敗血症(感染症)、中毒、血管性浮腫の診療が得意。著書に「やっくん先生の そこが知りたかった中毒診療(金芳堂)」、「@ER×ICU めざせギラギラ救急医(日本医事新報社)」など。※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。

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