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薬師寺泰匡

薬師寺泰匡認証済み

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救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

報告

解説敗血症は「感染症に対する制御不能な宿主反応に起因した生命を脅かす臓器障害」とされます。感染症を契機に、免疫などのコントロールがうまくいかなくなり、種々の臓器障害に陥っている状態です。一般には馴染みがないかもしれませんが、病名をつける時に、元の感染症の病名(肺炎など)をつける事が多いため、あまり敗血症という病名がつけられないといった現状があります。 敗血症の死亡率は10%、昇圧薬が必要となるような敗血症性ショックでは、死亡率は40%程度とされます。全力で治療しても届かないことがあり、近年救急医や集中治療医が特に力を入れている分野でもあります。 敗血症と病名が明らかになっているということは、敗血症と認識され、かつ臓器不全との厳しい戦いに挑んでいたことが示唆されます。 よくテレビでお見かけしていた方が亡くなっていくのは、一層もの寂しい気持ちになります。どうか安らかに。

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コメンテータープロフィール

薬師寺泰匡

救急科専門医/薬師寺慈恵病院 院長

やくしじひろまさ/Yakushiji Hiromasa。救急科専門医。空気と水と米と酒と魚がおいしい富山で医学を学び、岸和田徳洲会病院、福岡徳洲会病院で救急医療に従事。2020年から家業の病院に勤務しつつ、岡山大学病院高度救命救急センターで救急医療にのめり込んでいる。ER診療全般、特に敗血症(感染症)、中毒、血管性浮腫の診療が得意。著書に「やっくん先生の そこが知りたかった中毒診療(金芳堂)」、「@ER×ICU めざせギラギラ救急医(日本医事新報社)」など。※記事は個人としての発信であり、組織の意見を代表するものではありません。

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