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碓井真史

碓井真史認証済み

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

報告

提言心が支配されてしまえば、実際に手を下さなくても殺害することができる。客観的に見れば、いくらでも逃げることができる場合であっても、心が縛られれば逃げられない。苦しみのあまり、死を願うこともある。 いじめ被害を受け続けている子供も、DV被害を受けてきた妻も同じだ。鎖でつながれていなくても、逃げることはできない。 激しい暴力、巧みな言葉。人の心を支配する名人たちのワナにはまってしまえば、長期間にわたって被害を受け続けることがある。 筑後リサイクル店事件(2004~2006)も、従業員に対する体罰を含む厳しい管理、日常的な暴力の末の殺人だった。 先月報道された九州のペットショップでの事件では、経営者の男性が複数の女性従業員の心を支配し性暴力が繰り返されていたと言われている。 報道されていない、心の支配による悲劇は、様々な場所で起きている。警察、検察、社会全体での認識を持つことが大切だ。

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  • 佐々木成三

    元刑事部捜査第一課・警部補/一般社団法人スクールポリス理事

    解説被害者に自殺の意思がないのにもかかわらず、容疑者らが暴行や脅迫を通じて支配し、電車に飛び込まざるを得…続きを読む

コメンテータープロフィール

碓井真史

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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