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辻田真佐憲

辻田真佐憲

認証済み

評論家・近現代史研究者

報告

解説神社本庁には、元皇族の女性が務める名誉職の「総裁」、主に旧皇族や旧華族出身者などが務める「統理」、そして有力神社の宮司などが務める「総長」の3者がいます。 ややこしいのは統理と総長の力関係です。実権を握っているのは総長ですが(宗教法人の代表役員)、神社本庁憲章では統理が総長を指名することになっています。 2022年5月、まさにこの部分が問題になりました。鷹司尚武統理が芦原髙穗氏を新総長に指名したにもかかわらず、現任の田中恆清総長側がそれを受け入れなかったのです。双方はいまだ総長の地位をめぐって争っています。 鶴岡八幡宮側のいう「「統理」の権威をないがしろ」というのは、この田中氏側の行動を指すものと思われます。

コメンテータープロフィール

1984年、大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。政治と文化芸術の関係を主なテーマに、著述、調査、評論、レビュー、インタビューなどを幅広く手がけている。著書に『「戦前」の正体』(講談社現代新書)、『古関裕而の昭和史』(文春新書)、『大本営発表』『日本の軍歌』(幻冬舎新書)、『空気の検閲』(光文社新書)などがある。

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