解説広沢氏は確かにSNSを駆使していましたが、兵庫県知事選ほど劇的なものとは言えなかったと思います。むしろ河村前市長がリアルに街宣活動で常に付き添い、「河村後継」としての名前を浸透させていったのが大きいでしょう。 一方、対抗馬であった大塚耕平氏もSNSを意識的に使っていましたが、当初はラップを歌い踊ったり元プロ野球選手からの応援をアピールしたりと、まるでアメリカ大統領選のハリス候補を彷彿とさせる印象でした。 しかし何より減税や市長給与削減、名古屋城木造化などの主要施策で「よく検証してから決める」「第三者に決めてもらう」などと態度を保留したのが有権者にとって分かりにくく、歯切れの悪さを感じさせて決定的だったと考えられます。
コメンテータープロフィール
1973年横浜市生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学)修了。中日新聞記者を経て2008年からフリー。名古屋を拠点に地方の目線で社会問題をはじめ環境や防災、科学技術などの諸問題を追い掛ける。東日本大震災発生前後の4年間は災害救援NPOの非常勤スタッフを経験。2012年からは環境専門紙の編集長を10年間務めた。2018年に名古屋エリアのライターやカメラマン、編集者らと一般社団法人「なごやメディア研究会(nameken)」を立ち上げて代表理事に就任。
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