解説こうした手法は、「気候工学(ジオエンジニアリング)」として知られています。大別すると2つの方法があり、1つは「二酸化炭素除去法」で、植林によって光合成の量を増加させたり、排出時や大気中から二酸化炭素を回収して地中などに貯留したりする手法が検討されています。もう1つが、「太陽放射管理法」で、その1つが、この記事で取り上げられているような、大気中に人為的に微粒子をばらまいて、太陽光を反射させて、地上に降り注ぐ太陽エネルギー量を減らすというものです。 これらの手法自体は何十年も前から検討されているものですが、SRMについては、副作用が非常に大きいです。SO2から変質して生成される硫酸塩エアロゾルは、大気汚染をもたらすPM2.5の主要成分と同じです。エアロゾルの大気中での寿命は短いため、冷却効果を維持するためには、大気汚染物質をばらまき続ける必要があり、国際的な合意はまったくできていません。
同じ記事に対する他のコメンテーターコメント
コメンテータープロフィール
1974年生まれ。2001年に東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。九州大学応用力学研究所助手・准教授を経て、2014年から同研究所教授。専門は大気中の微粒子(エアロゾル)により引き起こされる気候変動・大気汚染を計算する気候モデルの開発。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書主執筆者。自ら開発したシステムSPRINTARSによりPM2.5・黄砂予測を運用。世界で影響力のある科学者を選出するHighly Cited Researcher(高被引用論文著者)に7年連続選出。2018年度日本学士院学術奨励賞など受賞多数。気象予報士。
コメントランキング
- 1
《本人認める》「不倫関係にはありました…」“侍ジャパン”西武・源田壮亮(31)が銀座高級クラブ勤務“菜々緒似”女性と衝撃不倫を告白
文春オンライン - 2
中国人の短期滞在ビザ発給要件を緩和へ 外務省
日テレNEWS NNN0:44 - 3
「Xマスパーティー中止に」予約の“ドミノ・ピザ”がイブに届かず 店には配達員と客が溢れ…担当者「急な人員不足」
FNNプライムオンライン - 4
予約したのにクリスマスイブに「ドミノ・ピザ」届かず…不満の声殺到 店舗は客あふれ、“ウーバー”配達員も長時間待機 「ご迷惑をおかけし心よりおわび」返金対応も
FNNプライムオンライン(フジテレビ系)4:32 - 5
学校給食に「量が少なくて質素」と不満の声、完食指導にも変化 変わる令和の教育現場
Hint-Pot