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竹村俊彦

竹村俊彦認証済み

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九州大学応用力学研究所 主幹教授

報告

解説原著論文をざっと読みましたが、昨年のデータを解析したという速報性の観点から、著名な雑誌であるサイエンスに掲載されたものと思われます。太陽光に対する地球の反射率(アルベド)が2023年は想定よりも低下していることが、人工衛星のデータからわかったとのこと。それは、低層雲が減少したことによって、太陽光のエネルギーが地球表面まで到達しやすくなったことが主な要因であると推測し、これが昨年の気温上昇に寄与しているとしています。この仕組み自体は広く認識されていて、すでに研究も数多くなされていますが、定量的な見積もりは、研究ごとにばらつきがあります。 論文では、私が専門としている大気中の微粒子(エアロゾル)についても言及されています。大気汚染対策が進み、雲の生成に欠かせないエアロゾルが減少し続けており、雲の性質が変わってきていると考えられています。

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コメンテータープロフィール

竹村俊彦

九州大学応用力学研究所 主幹教授

1974年生まれ。2001年に東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。九州大学応用力学研究所助手・准教授を経て、2014年から同研究所教授。専門は大気中の微粒子(エアロゾル)により引き起こされる気候変動・大気汚染を計算する気候モデルの開発。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書主執筆者。自ら開発したシステムSPRINTARSによりPM2.5・黄砂予測を運用。世界で影響力のある科学者を選出するHighly Cited Researcher(高被引用論文著者)に7年連続選出。2018年度日本学士院学術奨励賞など受賞多数。気象予報士。

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