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髙岡豊

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中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

報告

解説繰り返し書きますが、「イスラーム国」をはじめとする「過激派」の諸派自身は、記事で挙げられたような事件の実行犯とは「事前に何の関係もない」と何度も教えてくれています。この種の「犯人」は何をどうすれば「教化」されたり、「指令を受けたり」したといえるのでしょうか??組織を挙げた勧誘や強化と、SNSを眺めて模倣しただけの事件は厳密に区別すべきです。それをしないで「過激派活性化」というのなら、現場でちゃんと襲撃犯を生け捕りにしない/できない当局と、襲撃犯や過激派の動向について取材しようとしない報道機関の怠慢にすぎません。毎日イスラーム過激派を観察している限りでは、世界中どこでも「イスラーム過激派テロ復活の兆し」なんていうものはありません。いるのはただの模倣犯と、それと過激派の組織的攻撃とを区別ができない(しようとしない)怠け者の取り締まり機関と報道機関だけです。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 鈴木一人

    東京大学教授/地経学研究所長

    解説かつてのような組織的なテロと言うわけではなく、個別の事例が連続して起こっているパターンのように見える…続きを読む

コメンテータープロフィール

髙岡豊

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。

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