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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

補足イスラエルを守るという強いメッセージを発する意図だろう。しかし、民主党のハリス候補を助けたければ、戦火の拡大を抑えるべきなのに、アメリカが守ってあげるというメッセージを出せば、ネタニヤフ首相はイラン攻撃への動機を強めるだろう。 そしてイランの反撃がある場合には、この迎撃システムが目標とされる可能性が高いだろう。イランからのミサイルの迎撃に失敗すれば、超大国としてのアメリカの威信に傷がつく。またアメリカ軍の将兵が死傷するだろう。そうするとアメリカが、イランに報復せざるを得なくなる。アメリカ自身が戦争に巻き込まれてしまう。  また仮に首尾よくイランからのミサイルを撃墜したとしよう。その場合には、イランにばかりでなく、アメリカの潜在的な敵国である中国、ロシア、北朝鮮にも貴重なデータを提供して手の内をさらす結果となるだろう。 いずれにしろTHAADと要員の派遣は、賢明な政策には見えない。

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  • 前嶋和弘

    上智大学総合グローバル学部教授

    補足イスラエルにガザでの自制を求めているバイデン政権(そしてハリス)にとって、いま最も痛いのが、イランが…続きを読む

コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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