解説「介護施設の入居に関する名義貸しトラブルを解決する名目で現金数十万円を送らせだまし取った疑い」ということです。 この入居権を名目にした名義貸し詐欺の手口は2014年に被害が深刻でしたが、それから8 年ほどたち、22年に再び増えてきています。 電話で「あなたに入居権が当たった」といい、また、別な人物から「入居しないなら、その権利を譲って欲しい」と名義貸しを依頼してきます。同意すると、後から「あなたは名義貸しの犯罪をした」と脅して金を要求します。 入居できない、困った人がいるならと思う、優しい高齢者を狙っての卑劣な詐欺です。 昔と違うのは、当時は国内から詐欺電話をかけていましたが、今は、警察の手を逃れようとして海外から電話をかける詐欺グループの存在があります。 いずれにしても、詐欺の手口は忘れた頃にやってきますので、警戒が必要です。
コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)